みらいワークス
岡本 祥治 代表取締役社長
【PROFILE】1976生まれ。慶応義塾大学理工学部卒業。アクセンチュア、ベンチャー企業を経て、47都道府県旅行中に「日本を元気にしたい」という想いが強くなり起業。2012年みらいワークス設立、2017年マザーズ上場(現・グロース市場)を果たす。
これまでは、新卒一括採用・年功序列・定年制を前提とした就社システムが一般的でした。しかし、人口減少時代の本格的到来による社会変革や従来の日本型雇用が崩壊しつつある中、人材の囲い込みが難しい時代になっています。
労働人口が減少する中、人材は引く手あまたのため、優秀な人材ほど「社内で自分のやりたい仕事ができない、成長の機会がない」と感じると、転職したり、フリーランスになったり、起業したりする時代です。これからは選ばれる組織になることが重要です。
では、どうしたら選ばれる組織になるのか。人生100年時代と呼ばれる現代、個々のライフステージに合った働き方や、時代に沿ったスキルのアップデートを支援して、個が生き生きと働ける、しなやかで強い組織を作ることが重要です。
このような中、近年注目を浴びているのが副業やリスキリングです。
副業は、個人にとってはスキルアップや自己実現のためになり、組織にとっては社内で得がたい知見や人脈を取り込むことができ、それを自社のイノベーションに生かす等の経営効果を期待できます。
また、リスキリングは、人材不足やビジネス環境の変化に応じて企業が新しい業務に対応してもらうため、従業員にスキルを身につけてもらうものですが、自律的なキャリア形成にも役立つと言われています。
しかし、「副業の解禁やリスキリングを推進したら、人材が外部に流出するきっかけになる可能性がある」などの理由から、踏み出せない企業も少なくありません。
そこで本書では、個々のライフステージに合った働き方や、日々の生活や家族の生活のために稼ぐ仕事「ライスワーク」と自己実現のための仕事「ライフワーク」を持つこと、時代に沿ったスキルのアップデートを組織が支援することの意義を時代の背景や副業実践者等の事例と共に解説しています。
本書をお読みいただくと、人材を囲い込む時代ではなく、個が生き生きと働ける組織を作る重要さに気づかれると思います。本書を通して、日本の新しい働き方、組織作りに一石を投じたいと考えています。
岡本祥治 著
プレジデント社
1,900円+税