女性特有の健康課題に関する悩みを感じている人が4割超

女性特有の健康課題に関する悩みを感じている人は4割を超え、キャリアを築く上で何かをあきらめた経験のある女性は2割を超えていることが、マイナビ(東京・千代田、土屋芳明社長)が実施した「企業と従業員の健康課題への認識に関する調査」で明らかとなった。

女性特有の健康課題に関する悩みを感じている人は41.8%に上った。悩みの内容で多かったのは「PMS」(21.2%)と「月経」(19.2%)だった。

【女性特有の健康課題に関する悩みトップ5】
PMS     21.2%
月経    19.1%
更年期障害 10.8%
子宮筋腫  7.6%
子宮内膜症 2.5%
(特になし  58.2%)

キャリアを築く上で、女性特有の健康課題や症状が原因で何かをあきらめた経験のある女性は21.4%となった。あきらめたことは「正社員として働くこと(8.1%)」が最多で、「出産・育児(5.3%)」、「希望する職種で働くこと(4.5%)」、「昇進・昇格(4.3%)」などが続いた。

女性が健康課題を抱えながらキャリアを築くために必要と感じたサポートとして、「受診や休暇が取りやすい制度設計(50.4%)」、「上司や部署内のサポート(29.7%)」、「業務分担や人員配置の考慮(24.7%)」などが挙がった。

従業員が自身の健康面で気になっていることは、「運動不足」が最多で39.9%。次いで「ストレス」が35.2%、「肥満」が24.2%となり「特に気になることはない」(31.3%)を除くと、約7割が何かしらの健康面に不安を抱えている。

一方、企業側が行っている従業員の健康課題解決のための取り組みについて、50.0%の企業が「取り組んでいない」と回答した。企業側が現在取り組んでいる健康課題の中でも特に重視しているのは「メンタルヘルス対策」(28.2%)だった。

【企業側が現在取り組んでいる健康課題トップ6】
メンタルヘルス対策    28.2%
健康診断受診率向上の対策 17.5%
感染症に関する取り組み  13.0%
運動機会促進に向けた取り組み 12.7%
喫煙率低下に向けた取り組み 11.0%
女性特有の健康問題対策  10.2%

従業員にメンタル面で不調を感じることがあるか聞いたところ、「はい」と回答したのは33.4%で、そのうち仕事への影響を多少なりとも感じている人は85.8%だった。

企業側のメンタルヘルス対策が十分かを聞くと、47.1%が不十分と感じている。具体的な対策として求めるサポートは「ストレスチェックの実施」(57.7%)、「ストレスチェック後の面談やセミナー」(42.9%)などの対策を挙げる人が多かった。

調査は、2023年3月13日~14日、従業員数100人以上の企業に勤務する全国の22~65歳男女と、人事・労務・企業内の健康経営担当者を対象にインターネットで実施し、1076人の有効回答を得た。(従業員100人以上の企業に勤務する全国在住の22~65歳の男女722人、人事・労務・企業内の健康経営担当者354人)

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