PER目安とは、株価収益率(PER)の値が割高か割安かを判断するための基準のことです。一般的に、上場企業のPERの平均は15倍程度です。つまり、PERが15倍より高ければ株価は割高、15倍より低ければ株価は割安と考えられます。ただし、PERは業種や時期によっても変動するので、数値だけで判断せず相対的に分析する必要があります。
PERは、株式市場でよく使われる指標の1つであり、過去の株価動向から平均的な数値である15倍前後が適正水準とされています。これは、株価が企業の利益の何年分に相当するかを表すものであり、15倍であれば投資金額を15年で回収できるということになります。
このように、PERは企業の成長性や収益性を分析する上で重要な指標の1つですが、単独での使用は危険です。利益は業績や経営環境によって大きく変動するため、財務諸表やPBRなどの他の指標と併用して銘柄選別を行う必要があります。また、業種や成長性などによってもPERは異なるため、総合的な判断が必要です。M&Aを考える際には、実際のPERの数値が高い・低いかどうかだけでなく、将来的な成長性や収益性も重要な要素となります。
PERとPBRは、株式投資において企業の評価をするための指標であり、それぞれ異なる観点から企業価値を評価します。PERは企業の利益から株価を評価する指標であり、PBRは企業の純資産から株価を評価する指標です。PERとPBRを併用することで、より多角的に企業の実力や将来性を分析することができます。
PERの計算方法は、株価を1株あたりの利益(EPS)で割ることです。EPSは、企業の純利益を発行済み株式数で割ったものです。たとえば、企業Aの株価が1000円で、EPSが50円だとすると、PERは1000÷50=20倍になります。 PERが高い銘柄は、株価が1株あたりの利益に対して高いということです。つまり、市場からの評価が高く、将来の成長性や収益性に期待されているということがいえます。しかし、PERが高いからといって必ずしも良い銘柄とは限りません。PERは過去の利益に基づく指標なので、現在や未来の状況を反映していない場合もあるため、単純に比較できないことには注意が必要です。