【著者が語る】成果を出す企業に変わる組織能力開発

インヴィニオ 土井 哲 代表取締役/エデューサー/組織能力開発ストラテジスト日本CHRO協会 主任研究委員

インヴィニオ
土井 哲
代表取締役/エデューサー/組織能力開発ストラテジスト
日本CHRO協会 主任研究委員

【PROFILE】東京大学経済学部、MITスローン経営大学院卒業。東京銀行(現三菱UFJ銀行)、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、1997年より現職。次世代経営者育成プログラムの企画、実行のほか、人財要件モデルの設計やタレントマネジメント体制の整備を支援。2019年米国アラインオルグ社と提携し、事業戦略に組織、人財を整合させる手法を確立。日本CHRO協会主催のHRBP研究会の座長を2年務め、HRBPの育成にも従事。

平成の30年間日本経済は停滞し、令和に入っても一向に上向く気配はありません。企業の時価総額ランキングでも日本企業はすっかり上位からは消え去りました。日本という国、そして日本企業のグローバルにおける存在感はすっかり薄れてしまいました。

本書の中で紹介していますが、ある調査によれば、環境変化についていけない、勝ち筋を示し切れていない、社員エンゲージメントも低く一体感をもって動けていない日本企業の実態が浮かび上がってきます。この事態を打開するには、社会全体としての「リスキル」が必要なのではないか、そんな思いからこの本を書きました。

何事をなすにも「能力」が求められます。大学に合格しようと思えば、学力はもちろんメンタルの強さも求められます。オリンピックで金メダルを取るのであれば、体力、戦術構想力、そしてやはりメンタルの強さが求められます。

環境がどんどん変化する中で、第一線を走っていこうとするなら、企業にも新たな能力が求められるはずです。しかしながらこれまで「組織能力」という概念には焦点が当てられてきませんでした。

冨山和彦さんは、著書「コーポレート・トランスフォーメーション」の中で「結局、組織能力自体をもっとも重要な経営対象として、その可変性を大きくしない限り、持続的に競争優位を保つことは難しい時代にはいっているのだ」と書き記していらっしゃいますが、まさにその通りであり、事業成長に必要な組織能力をいかに特定し、その組織能力を創り上げていくのか、具体的な手法を示したのが本書です。

組織能力は一連の活動によって発揮されること、それは「活動システムマップ」という単純なツールで表現できること、しかしながら活動システムマップは強力で、業務プロセスや評価基準や必要人材の要件モデルなど様々な要素が導きだせること、ひいては、経営戦略と人材戦略の連動も実現できることなどを示しました。

CHROの方、戦略人事・HRBPを目指す方、社員のリスキルや育成に携わる方などにお読みいただければ幸甚に存じます。

インヴィニオ

土井哲 著
幻冬舎
900円+税

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インヴィニオ 代表取締役/組織能力開発ストラテジスト/東京大学経済学部、MITスローン経営大学院卒業。東京銀行(現三菱UFJ銀行)、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、1997年より現職。次世代経営者育成プログラムの企画、実行のほか、人財要件モデルの設計やタレントマネジメント体制の整備を支援。2019年米国アラインオルグ社と提携し、事業戦略に組織、人財を整合させる手法を確立。日本CHRO協会主催のHRBP研究会の座長を2年務め、HRBPの育成にも従事。

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