Branding Career(TWOSTONE&Sonsグループ)
川添 武 AgentService事業本部 SalesStars事業部長
【PROFILE】転職専門の人材紹介会社で支社立ち上げ、3人→60人の組織に拡大。その後HRベンチャーの立ち上げに参画→IPOを経験した後、IT系外資大手へdirect AEでジョイン。直近は大手教育系の会社で新規事業のSaaSプロダクトにおける事業開発sales責任者として事業PMFを推進。Branding Careerでもビジネスサイドの人材紹介事業の立ち上げを行う。
営業職はコロナ禍を境に、企業のニーズと求職者の現状にギャップが生まれていると感じています。この要因としては、2つ考えられます。
1つ目は「労働環境の変化」です。コロナ禍は営業職も例外なくリモートワークが主流でしたが、アフターコロナでは徐々に出社比率が高まり、大手を中心にフル出社の企業が増加しています。これは、オンラインコミュニケーションによる組織内の関係性希薄化や、商談自体も再びオフライン主体に戻りつつあることが背景です。直近で営業職を募集する企業も出社頻度が高まってきている印象を持っています。
一方で求職者は今もリモートワークを要望する声が多いのが現状です。コロナ禍で地方移住など都心部から遠方へ引っ越した家庭が増えた影響などにより、出社ニーズに求職者の環境が追いついていないと感じています。
2つ目は「求めるスキルセットの変化」です。コロナ禍で多くの企業がDXを推進したことで、営業職でもSFAをはじめとしたCRMツールやオンライン商談に対応した資料作成など業務内容に変化が起こりました。これにより、以前はニーズになかった“ITリテラシー”を必須スキルとして企業が求めるようになりました。
また近年は「イネーブルメント」が注目されるようになったこともあり、営業組織は従来の属人的な営業スタイルから、再現性のある営業スタイルへとトレンドが移行しています。しかし求職者は、この時代の変化に対して営業スタイルの言語化やアウトプットがまだまだ進んでいない印象です。
ではこのギャップに対して、どう対応すれば企業は採用に成功すると言えるのか。労働環境を今一度見直すことも重要ですが、スキルギャップにおいては育成を視野に入れるとよいかと考えています。
これからの営業職は、常に自身の中身をアップデートしていくことが必要になるため、適応していくために自ら学ぶ姿勢や柔軟性などの「素養を見極めること」が、企業の採用成功における重要な要素になっていくのではないでしょうか。
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