アルムナイ

アルムナイとは「卒業生」「OB・OG」を意味する英語「alumni」に由来した人事用語で、現役世代の退職者を指します。アルムナイ採用とは定年退職以外の理由で企業を離れた退職者を再雇用する採用手法です。欧米の企業は優秀な人材を確保するため、アルムナイ制度を導入することが一般的となっています。近年は日本でも導入する企業が増えており「カムバック制度」や「出戻り制度」と呼ばれることもあります。

終身雇用制度は限界を迎え、従業員はキャリアアップするために転職することが珍しくない時代となりました。企業としては離職防止対策を打つ一方で、いかにして人材を確保するかが大きな課題です。そうした雇用環境の変化によって従来の新卒採用や中途採用だけでは必要な人材が足りなくなり、自社で仕事をしていた退職者を再雇用して即戦力となる人材を確保しようというアルムナイ採用が注目されています。

一度退職した社員を再雇用するアルムナイ採用はその人材が既存の社員から評判がよければ社内のモチベーション向上を期待できますが、以前の勤務態度が「社内ルールを守らない」などと覚えられていて不評だった場合は調和を乱す可能性もあります。アルムナイ制度を導入するにはそのようなことが起きないように準備が必要です。

そのひとつとして、イグジットマネジメントを強化することは効果的です。イグジットマネジメントは組織の出口(exit)を管理することを意味しており、社員がライフプランをどのように考えているか把握して、自社でキャリアを積むか転職してキャリアアップするのか選択肢をアドバイスできるようにマネジメントすることをいいます。ポジティブな離職とすることで、退職後もコミュニケーションをとっておけばアルムナイ採用につなげやすくなります。

ただアルムナイ採用はまだ世間に浸透しているとはいえず、社内でも退職者に対してネガティブなイメージを持つ人がいる可能性は否めません。また現役社員がアルムナイの給与や仕事内容など待遇面に対して不満を持つことも考えられます。

2020年8月には経済産業省後援の『第5回 HR テクノロジー大賞』でアルムナイに特化したSNSが「退職による損失をなくす革新的なサービス」と評価されて奨励賞を受賞しました。これからはアルムナイ制度に向けたサービスを活用する企業が増えそうです。

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