春季賃上げの平均妥結額6898円、賃上げ率はコロナ禍前の2019年をわずかに上回る

資本金10億円以上かつ従業員1000人以上の企業358社の春季賃上げ平均妥結額は6898円となったことが、厚生労働省の集計で分かった。現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は2.20%で、前年(1.86%)に比べ0.34ポイント増加し、コロナ禍前の2019年(2.18%)に比べ0.02ポイント増加した。

妥結額(定期昇給込みの賃上げ額)などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1000人以上の労働組合のある企業358社を対象に集計をしたところ、春季賃上げ要求の平均妥結額は6898円で、前年(5854円)に比べ1044円増となった。

産業別にみると、20産業中で妥結額が最も高かったのは、「精密機器」で9511円。次いで「建設」が9334円、「金融・保険」が8983円で続いた。

【産業別 妥結額 上位10産業】
1位 精密機器  9511円
2位 建設    9334円
3位 金融・保険 8983円
4位 鉄鋼    8900円
5位 繊維    8317円
6位 化学    7805円
7位 運輸    7562円
8位 造船    7321円
9位 機械    7291円
10位 自動車   6576円 
  
現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は2.20%で、前年(1.86%)に比べ0.34ポイント増加した。賃上げ率の推移をみると、2014年から7年連続で2%台が続いていたが、2021年は8年ぶりに1%台を記録し、2022年はコロナ禍前の2019年(2.18%)をわずかに上回った。

賃上げ率を産業別にみると、20産業中で賃上げ率が最も高かったのは、「鉄鋼」で3.04%。次いで「金融・保険」が2.99%で続いた。

【産業別 賃上げ率 上位10産業】
1位 鉄鋼     3.04%
2位 金融・保険  2.99%
3位 精密機器   2.78%
4位 建設     2.75%
5位 繊維     2.63%
6位 運輸     2.60%
7位 機械     2.31%
8位 化学     2.26%
9位 造船     2.18%
10位 卸・小売   2.09%

具体的な要求額を把握できた358社の平均要求額は8544円となった。

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