人材サービスのパーソルキャリア(東京・千代田、瀬野尾 裕社長)がまとめた「正社員の年収中央値」によると男女正社員の年収中央値は、350万円となっている。男女別では、男性が400万円、女性が303万円だった。(文:日本人材ニュース編集部)
約56万人の男女正社員の年収中央値は、350万円だった。年収分布を見ると、300万円~400万円の層が32.7%と最も多い。
【年収分布】
300万円未満 23.8%
300万円~400万円未満 32.7%
400万円~500万円未満 20.9%
500万円~600万円未満 10.6%
600万円~700万円未満 5.3%
700万円~800万円未満 2.6%
800万円~900万円未満 1.5%
900万円~1000万円未満 0.8%
1000万円以上 1.7%
平均年収は403万円だった。パーソルキャリアによると「平均値が中央値を上回ったのは、年収が高い層が平均値を引き上げたため」としている。
男女別で見ると、男性の年収中央値は400万円(平均年収449万円)、女性の年収中央値は303万円(同347万円)となった。
年齢別で年収中央値を見てみると、20代前半から後半にかけて年収が上昇傾向にある。しかし、30歳ごろを境に男女で傾向の違いが見られた。
男性は、40歳手前まで平均値と中央値であまり差がなく、年齢が上がるにつれて年収も伸びている。しかし40代になると、平均値は上昇傾向にあるものの、中央値は500万円のまま横ばいの状態が続いている。
女性は、30歳手前までは平均値と中央値であまり差がなく、年収は上昇傾向にある。しかし、年収中央値は29歳以降横ばいの状態が続き、50代半ばまで350万円~360万円を推移している。
女性の年収についてパーソルキャリアでは「ライフスタイルの変化によって仕事量を調整していることや、昇進する人が少ないことが理由」と推測する。
男女ともにピークは60歳となっている。60歳以降についてパーソルキャリアは「再雇用や再就職をする人が多いこともあり、年収が下がる傾向にある」とした。
調査は、2021年9月~2022年8月末までの間に、dodaサービスに登録した20~65歳の男女正社員約56万人のデータを元に集計した。