パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率」によると、7月の転職求人数は前月比99.3%、前年同月比129.3%となった。転職希望者数は前月比98.0%、前年同月比112.0%だった。
転職求人倍率は前月比0.03ポイント増の2.29倍だった。
業種別にみると、求人数の前月比は12業種(「その他」を除く)のうち4業種で増加した。増加率が大きかったのは「建設・不動産」(前月比102.7%)、次いで「小売・流通」(同101.1%)だった。
増加率が大きかった「建設・不動産」では、長時間労働を是正することを目的とした時間外労働の上限規制が、2024年4月1日から建設業にも適用されることを見据え、人員補充を理由に求人数が増加したとみられている。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信 100.0%
メディア 94.4%
金融 100.6%
メディカル 98.4%
メーカー 99.6%
商社 98.4%
小売・流通 101.1%
レジャー・外食 100.8%
エネルギー 97.4%
建設・不動産 102.7%
コンサルティング 95.8%
人材サービス 96.9%
その他 102.8%
職種別にみると、求人数の前月比は11業種(「その他」を除く)のうち5職種で増加した。最も増加率が大きかったのは、「事務・アシスタント」(前月比104.4%)、次いで「販売・サービス」(同102.4%)だった。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
営業 98.8%
企画・管理 97.6%
エンジニア(IT・通信) 98.8%
エンジニア(機械・電気) 99.3%
専門職(メディカル) 101.4%
専門職(化学・食品) 101.0%
専門職(建設・不動産) 100.3%
専門職(コンサル・金融) 97.7%
クリエイター 96.2%
販売・サービス 102.4%
事務・アシスタント 104.4%
その他 102.0%
8月以降の転職市場についてパーソルキャリアでは、「8月の求人数は、構造的な人手不足と経済の回復に伴う企業採用意欲の高まりが引き続き予見され、増加する」と見込んでいる。
一方で、「転職希望者数は、7月と同様に夏季休暇などの影響によって例年減少するため、今年も同様の動きをする」と予測。「求人数は増加し、転職希望者数は減少するため、転職求人倍率は上昇する」と指摘する。