2024年卒の採用充足率が8割を下回り過去最低、企業の採用活動は長引く

2024年卒の採用充足率は75.8%で、2016年卒以降最低となっていることが、マイナビ(東京・千代田、土屋芳明社長)が実施した「マイナビ 2024年卒企業新卒内定状況調査」で明らかとなった。

24年卒の採用充足率(内定者数/募集人数)は前年比5.5ポイント減の75.8%で2年連続の減少となり、採用スケジュールが変更された16年卒以降、同時期の調査としては初めて8割を下回り過去最低の結果となった。

【採用充足率(内定者数/募集人数)】
2024年卒 75.8%
2023年卒 81.3%
2022年卒 83.6%
2021年卒 82.3%
2020年卒 80.4%

内定者満足度については「質・量ともに満足」の割合が22.4%とこちらも過去最低となり、採用難度の高さが見てとれる。

【2024年卒 内定者満足度】
質・量ともに満足 22.4%(前年26.2%)
質は満足・量は不満 45.9%(同43.4%)
質は不満・量は満足 11.1%(同10.2%)

また、採用活動を終了する時期をみると、12月や3月に採用活動を終了する予定の企業が2月時点の調査と比較して特に増加しており、11月以降に採用活動を終了する予定の企業の合計は55.5%となった。現況についてマイナビでは「採用の苦戦により当初の予定より採用活動が長引いている様子がわかる」とした。

採用充足率についてインターンシップ・仕事体験の実施有無別に比較したところ、実施した企業の充足率は76.8%で実施しなかった企業の62.5%に比べて13.3ポイント高かった。

25年卒から、一定の要件を満たしたインターンシップは、参加学生の情報を採用活動に利用することが可能となったが、要件を満たす「タイプ3・4」のインターンシップを実施予定の企業のうち、88.5%が情報利用の予定があると回答した。

最も利用予定が多いのは「応募データ(専攻内容・連絡先など)」の79.6%で、マイナビは「参加者情報を採用広報解禁後の選考案内等に使うことを想定している」と指摘する。

また、「参加時に感じた適性・人柄」(67.6%)や「参加時の姿勢」(62.2%)も利用予定の割合が6割以上となった。

【利用予定の情報】(インターンシップ参加学生の情報利用がある企業対象)(n=243)
応募データ(専攻内容・連絡先など) 79.6%
参加時に感じた適性・人柄 67.6%
参加時の姿勢       62.2%
参加時の活躍状況     36.4%
インターンシップへの参加選考の評価検討 32.1%
その他          0.6%

調査は、2023年9月6日~10月5日、「HUMAN CAPITALサポネット」会員にメールマガジンにて案内、マイナビ2024のサポートメールにて案内、新卒採用実績のある企業の採用担当者に個別にメールで案内してWEB上のアンケートフォームより実施、2381社の有効回答を得た。
(上場 208社・非上場2173社、製造 919社・非製造 1462社)

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