理想の年収の中央値は550万円となっている一方、現在の年収の中央値は400万円にとどまり、現在の年収に満足していない人が約半数に上ることが、マイナビ（東京・千代田、土屋芳明社長）が実施した「正社員の賃金不満と副業の意識調査」で明らかとなった。年収アップに効果的と感じている手段は「副業」が最多だった。（文：日本人材ニュース編集部）
現在の年収に満足している人は27.5％で満足していない人（48.4％）を大きく下回る結果となった。
【現在の給与年収に満足していますか】
満足している 7.5％
やや満足している 20.0％
どちらともいえない 24.1％
あまり満足していない 23.3％
満足していない 25.1％
理想の年収を聞いたところ、中央値は550万円となった。
また、現在の年収の中央値は400万円で、「400万円未満」という回答が48.4％と約半数だった。年代別で見ると、20代の年収の中央値は300万円台前半となり、50代では400万円と最も高くなった。
年収アップに効果的と感じている手段で最も多かったのは「副業」で23.4％。年代別にみると40代が27.0％で最も高く、20代が17.0％と最も低かった。
20代では「転職すること」と「社内で成果を出すこと」が20.5％で最多となった。この結果についてマイナビでは「社会人生活をスタートさせてから間もない20代は社外で副業をするよりも、まずは自社内で成果を出しスキルを付けて転職をするといった行動が効果的と考えているようだ」と指摘した。
【年収アップに効果的と感じている手段トップ3】
●全体
副業をすること 23.4％
社内で成果を出すこと 20.1％
転職すること 19.1％
●20代
社内で成果を出すこと 20.5％
転職すること 20.5％
副業をすること 17.0％
●30代
副業をすること 23.5％
社内で成果を出すこと 20.0％
転職すること 19.5％
●40代
副業をすること 27.0％
社内で成果を出すこと 22.5％
転職すること 18.5％
●50代
副業をすること 26.0％
転職すること 18.0％
社内で成果を出すこと 17.5％
理想の副業月収は平均月収10.5万円だったが実際の副業月収は平均5.7万円と、年収同様、理想と現実でギャップが生まれる結果となった。
また、副業の年収が1万円に満たない人も59.2％と6割にのぼる。副業をして感じた変化については「生活の時間に余裕がなくなった」と「やりがいを感じている」が14.5％で最多となった一方、「思うような収入を得られていない（12.8％）」といった収入に関する課題も挙がった。
調査は、2023年12月16日～18日、20～59歳の会社員（正社員）を対象にWEBで実施し、800人の有効回答を得た。（副業経験者400人・未経験者400人）
※中央値とは数値を大きさ順に並べたとき、順番のちょうど真ん中になる値。平均値とは異なり、極端な数値の影響を受けない特徴がある。
