
Coaching4U
渡邊 佑 代表
【PROFILE】早稲田大学で障害・神経心理学のゼミに所属。2009年、KCCSマネジメントコンサルティング(現・京セラコミュニケーションシステム株式会社)に入社。創業者・稲盛和夫氏考案の「アメーバ経営」のコンサルティング業務に従事。2015年、早稲田大学商学研究科ビジネス専攻にてMBA(経営管理修士)を取得。2016年、Coaching 4Uを設立。
近年、企業におけるAI活用は急速に進み、多くの業務で効率化や生産性向上が実現されています。一方で、現場では「AIに任せることで思考が浅くなるのではないか」「主体性が低下するのではないか」といった懸念の声も少なくありません。
私自身、企業の人材・組織開発に携わる中で、AIが人の能力を拡張する可能性と同時に、使い方次第では思考停止を招きかねないという課題意識を強く持つようになりました。
こうした問題意識から、「AIを使う側の主体性をどう育むか」という問いに向き合い、本書の執筆に至りました。
本書で提唱している「AIセルフ・コーチング」とは、AIを単なる業務ツールとして使うのではなく、自分自身の思考整理や内省を深めるための対話パートナーとして活用する実践手法です。AIとの対話を通じて、自ら問いを立て、考え、意思決定する力を高めていくことを目的としています。
人材開発の現場では、1on1ミーティングの形骸化や、主体的に考え行動できる人材の不足といった課題が指摘されています。本書は、こうした課題に対して「AIを活用した内省(リフレクション)」という新たなアプローチを提示しています。
日常的にAIと対話することで、従業員一人ひとりが自らの思考を整理し、目標設定や振り返りを習慣化することが可能になります。その結果、1on1の質が高まり、上司と部下の対話もより本質的なものへと変化していきます。
本書の読みどころは、「AIセルフ・コーチング」実践の前提となる「セルフ・コーチング理論」についてわかりやすく体系的に掲載している点、また専門的な知識がなくてもすぐに実践できるように、具体的なプロンプトや対話例を豊富に掲載している点にあります。
単なる概念論にとどまらず、現場でそのまま活用できる形で「AIを思考のパートナーにする方法」を体系化しています。
AI時代において求められるのは、「AIに使われる人材」ではなく、「AIを使いこなしながら主体的に考え続ける人材」です。本書が、そうした人材育成の一助となれば幸いです。

渡邊佑 著
三笠書房
1,600円+税












