カケハシ スカイソリューションズ
岩田 徹 ヒューマンリレーション事業部 事業部長
8月末の時点で大手企業は募集人数を確保し、17年卒の選考はほぼ終えて、内定者フォローと18年卒に向けた動きにシフトしています。
一方、中堅・中小企業については未だ採用数に届かず苦戦している企業が多い状況です。
秋以降も募集を継続する場合は、就職活動を行う学生の絶対数が減っている中で、8月以前とは異なった動きも取り入れつつ、希望の学生を獲得するために、合同説明会や新卒紹介など、積極的に学生と出会う機会を持つべきだと思います。
来年は採用活動時期が変わらないことから、今年と同様3月が学生の動きのピークとなります。そのため、3月までに学生への知名度を高めるためのインターンシップや就職相談会、セミナーなどを積極的に仕掛けていくべきです。
学生にはインターンシップやセミナーに参加して希望業界を広げたり、自分がやりたい仕事は何なのかを掘り下げながら就職活動に臨む傾向があります。
単に学生の名簿集めを目的としたインターンシップでは、参加した学生の満足度や会社の認知度は得られず、広報開始後の会社説明会への参加人数の確保はおろか、採用選考の段階で志望動機が低い学生しか集まらず、目標とした採用決定人数に達しないといった事態も起こり得ます。
そうした状況にならないためにも採用戦略の立案から個々の学生対応(申込み後の電話フォローや招待状の送付、開催後の連絡)に至るまで細かな配慮が不可欠です。
それによって、会社説明会のタイミングまで学生の記憶に留まり、志望動機が高い学生の母集団形成に結びつき、目標人数の達成とともに、内定辞退の防止にも繋がるものと考えます。
採用ノウハウがない企業は、来年の今頃になって焦らないために秋から積極的に大学のキャリアセンターとの信頼関係を深めたり、採用支援会社などから話を聞いて採用活動の体制づくりをしっかりと整えることが必要です。