ワークス・ジャパン
清水 信一郎 代表取締役社長
【PROFILE】1961年生まれ。明治大学卒業後、文化放送ブレーンを経て、ウィルソン・ラーニングワールドワイドへ入社。新卒採用・研修事業部門の執行役員。2010年、同社部門のMBOによりワークス・ジャパンを設立し、代表取締役に就任。
18年卒の採用スケジュールが2年続けて同じになり、学生も企業も動き自体は落ち着いているように感じられますが、大手企業のエントリーシート提出の締め切りは、17年卒向けと比較して10日から2週間程度早まっているようです。
また例年以上にインターンシップ実施企業、参加学生が増加したのが18年卒ですが、インターンシップ参加学生の動きを3月1日からのエントリー行動にシームレスにつなげるため、夏・秋開催が中心だったインターンシップが秋・冬重視に変わりつつあるのが実情です。
5月はリクルーターや大学OB、OGとの交流会、質問会が頻繁に行われ、学生にとっては、エントリーシート提出後、こうした交流会、質問会に参加できるかどうかが就活の成否の分かれ目ですが、企業にとってもこのタイミングで採用基準をクリアする学生をどの程度確保できているかが重要で、ある意味採用活動の天王山と言ってもいいでしょう。
大手ナビサイトの情報掲載企業数も過去最高のようで、元来エントリー数が多くない中堅・中小企業にとっては大変厳しい採用戦線ですが、たとえ会社説明会の学生キャンセル率が高くても、粘り強く開催を継続し、丁寧に接していくことが肝心です。
6月中旬を過ぎると第一志望企業の選考で思うような結果が出なかった学生が、第2ラウンドに向けて動き出します。そうした学生たちへのアプローチを可能にする採用の二の矢三の矢を準備することが重要です。
4月半ば日本経団連は19年卒の採用スケジュールを18年卒と同様にするということを正式発表し、合わせてこれまで積極的には認めてこなかった1day型のインターンシップを企業理解促進に有効な施策として正式に「インターンシップ」と認める方針を明らかにしました。
学生にとってはインターンシップ参加への門戸が広がるため、例年以上に就活を意識した動きを早めることが想定されます。企業側は、18年卒採用の成否を振り返り19年卒採用に生かしていく準備が急がれることになりそうです。