96.5%の企業が、ITエンジニア職の採用重要度が「高い」と回答していることが、人材サービスのパーソルキャリア(東京・千代田、瀬野尾 裕社長)が実施した「dodaビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査 第5回『ITエンジニア職』」で明らかとなった。
企業を対象に、ITエンジニア職の採用重要度を聞くと、「高い」と回答したのは96.5%と高い結果となった。
個人を対象に、ITエンジニア職として働くことへの興味関心度を聞くと、「興味・関心がある」と回答したのは94.5%と同じく高い結果となった。
さらに1年前と比べて「興味度や重要性が上がった」と回答したのは、個人72.5%、企業80.0%という結果になった。企業調査では、採用の重要度が下がったという回答は0%だった。
「興味や関心度が上がった」と回答した個人に対しその理由を聞くと、「働き方が魅力的に感じた」や「コロナの流行によって在籍している業界の景気が冷え込んでしまったから」、「グローバルに職場を探せるので国内から出る機会をつかみたいと思ったから」などが挙がり、働き方改善への期待や、業種を跨いだ異職種転職を含めたキャリアプラン拡大への期待などがみられた。
次いで、「手に職をつけられそう」、「需要がなくならなそう」という回答も多かった。
企業を対象に、採用での獲得が難しくなる中で現状の「ITエンジニア職」をどのように確保しているのかを聞くと、「実務経験者の採用」が8割以上(84.0%)と他より圧倒的に多かった。一方、「実務経験者」に次いで「微経験者の採用(52.0%)」が続き、「未経験者の採用」も16.0%に上っている。
【「ITエンジニア職」人材確保の方針】
中途採用で実務経験者を確保している 84.0%
中途採用で、実務経験はないが、軽微なエンジニアスキルがある人材を確保している 52.0%
人材サービス会社を利用した技術派遣で確保している 30.5%
中途採用で、実務未経験を確保している 16.0%
社内人材を育成している 26.5%
「ITエンジニア職」未経験者と微経験者を対象にどのような業務に従事したいかを聞くと、未経験者・微経験者ともに最も回答が多かったのは「Webエンジニア(未経験者 27.4%、微経験者 36.6%)」だった。
一方、企業を対象に各業務の未経験者・微経験者の採用実績を聞くと、未経験者・微経験者ともに「社内SE(未経験者 16.1%、微経験者 36.3%)」が特定の職種を示した回答においてトップとなった。
「ITエンジニア職」未経験者・微経験者を対象に「ITエンジニア職」に応募する際に企業が最も求めそうなスキルを聞くと、未経験者・微経験者ともに一番多かったのは「現在トレンドなプログラミング言語、フレームワークの習得(未経験者 24.7%、微経験者 16.9%)」で、それ以降も技術的なスキルが上位となった。
一方、企業を対象に未経験・微経験者に実際に最も求めるスキルを聞くと、「コミュ二ケーションスキルの向上(25.0%)」がトップとなった。
個人向け調査は、2023年1月20日~27日、全国に住む、転職を検討している又は興味があり、ITエンジニア職未経験者・微経験者及び現職以前にITエンジニア職経験がある20~30代男女会社員(正社員・契約社員)を対象にインターネットで実施し、200人を対象に集計した。(20代、30代100名ずつ)※人事担当を除く
企業向け調査は、2023年1月20日~27日、全国に住む、ITエンジニア職人材の獲得経験がある20代~60代男女中途採用・人事担当者を対象にインターネットで実施し、200人を対象に集計した。
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