オファー

オファーとは「申し出る」「提案する」などを意味する英語「offer」を由来としており、日本では一般的に「新しく仕事の依頼をする」ことを「○○さんにオファーする」というように用います。人事用語では「オファーレター」、「オファー面談」、「カウンターオファー」といったワードが使われます。貿易用語やDBM(データベースマーケティング)用語、FX(外国為替証拠金取引)用語でも「オファー」を使いますが、それぞれの分野で表現する対象が違うため混同しないようにしましょう。

「オファーレター」とは、転職活動で内定となった場合に企業から受け取る「採用通知書」のようなものです。オファーレターは労働基準法第15条に基づく労働条件の明示義務を満たした労働条件通知書と同じ意味を持つもので「入社日、雇用形態、契約期間、就業場所、所属部署、休日・休暇、退職、給与・手当て・賞与、社会保険…」など雇用と業務について詳細が記載されています。内定者はオファーレターを受け取ったら、内容をよく確認したうえで署名・捺印することが大切です。オファーレターを正式に受けてから現在勤めている会社に退職する意志を示すことになります。

「オファー面談」は転職希望者が内定した場合に企業側が行うもので「処遇面談」「条件面談」とも呼ばれ、内定者の入社意思や企業側の労働条件などを改めて確認する面談です。人事担当者から労働条件や各種制度について、配属部署の上司や担当者から業務内容について説明されることが多く、内容に疑問があれば質問して納得したうえで入社契約に進みます。特にオファーレターを用いない企業の場合は、内定者にとってオファー面談で初めて聞く内容があるかもしれません。

「カウンターオファー」は社員が転職あるいは退職を申し出た際に、上司などが行う引き留め交渉のことをいいます。企業側としては離職者が出ると人材を補充するのにコストがかかるため、給与や役職など待遇面の改善を提案して退職希望者の不満を解消しようとします。転職活動においてはオファーレターを受け取ってから、現在勤める企業に退職する意志を伝えた際にカウンターオファーを受けるケースもあります。カウンターオファーを受けたときは転職・退職を考えた理由が提示された内容で解消されるのか、冷静に見極める必要があります。

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