ゼネラリストとは、「全体的、全般的」という意味の英語「general」を語源とした、広範囲な知識・技術・経験を持つ人材のことです。オールラウンドに活躍するゼネラリストは、幅広い分野の知識、そしてキャリア、経験を持ちます。ビジネスにおいては、多岐にわたる業務をこなすことが求められるため、ゼネラリストの能力が重要視されます。関連する用語に、スペシャリストという言葉がありますが、スペシャリストはひとつのことに黙々と集中でき、興味関心のある物事を業務に結び付けられる人を指します。
ビジネスにおいては、専門的な知識はもちろん必要ですが、同時にその分野に限定されない広い視野を持ち、柔軟に業務をこなせることも求められます。たとえば、企画の段階では市場調査や顧客ニーズの把握が必要であり、製品の開発には技術的な知識が必要です。一方、マーケティングには広告制作やPR活動、販売戦略などが含まれ、営業には交渉力やプレゼンテーション能力が求められます。このように、ビジネスには多岐にわたる業務があり、そのすべてに対応するためにはゼネラリストの能力が必要とされます。
とくに、ゼネラリストは、チーム内での役割を果たすことが多いため、高いコミュニケーション能力が必要です。特定の分野に関する知識がない人にも分かりやすく説明できることや、他のチームメンバーの意見を取り入れながら業務を進めることが必要です。また、他人の意見に耳を傾けられる柔軟性を持った人が向いています。また、柔軟性が無ければ管理職として部下をまとめたり、新たな分野の知識やスキルを習得することが難しくなります。問題解決力も必要であり発生している問題に対して柔軟な考え方が求められます。
最近では、ビジネスにおいては、ゼネラリストよりも深い専門知識を持つスペシャリストが重視される傾向があります。スペシャリストは、一定の分野において深い知識を持ち、特定の問題に対して的確な解決策を提供することができます。一方で、幅広い知識やスキルを持つゼネラリストも、ビジネスにおいて重要な役割を果たすことができます。どちらの能力も重視されることがあるため、自分自身の能力を客観的に見つめ、適切に役割を果たすことが重要です。