PMI

PMIにはM&Aによる統合効果を高める統合プロセスを指す「Post Merger Integration(ポスト・マージャー・インテグレーション)」と、企業が経営方針の参考にする「Purchasing Manager’s Index(パーチェイシング・マネージャー・インデックス)」の2つがあります。どちらも頭文字を取って「PMI」と表わしますが、意味するところは違うので混同しないようにしましょう。

M&Aは「Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」を略したもので、2つ以上の会社が一つになる「合併」と会社が他の会社を買う「買収」を意味します。日本でもM&Aによる企業統合が増えるなか、経営統合したうち7割が期待通りのシナジー効果(事業間の相乗効果)を得られていないといわれます。

PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)はM&Aによる成果を出すための統合プロセスとマネジメントで「経営統合(理念・戦略、マネジメントフレームの統合)」、「業務統合(業務・インフラや人材・組織・拠点の統合)」、「意識統合(企業風土や文化の統合)」の3段階からなります。M&Aはプロセスが不十分なことによる社内事情の悪化が失敗要因となることが多く、それを回避するためPMIをどのように構築するかが重要です。

一方のPMI(パーチェイシング・マネージャー・インデックス)は日本語に訳すと「購買担当者景気指数」のことで、製造業の購買担当者に「生産・新規受注・雇用・価格・購買数量」などについてアンケート調査した結果による景気指数です。このPMIの数値が50を上回る状態が続くと「景気拡大」で、50を下回る状態が続くと「景気後退」と判断されます。

このPMI(Purchasing Manager’s Index)は国別、製造業、サービス業ごとにも集計が行われているため、株式等の運用担当者が注目する指標のひとつです。中国の国家統計局と物流購入連合会が共同調査する統計局 PMIや、メディアグループ・財新とイギリスの金融情報調査会社・IHSマークイットによるPMI、さらに米ISM(Institute for Supply Management)やIHS マークイット(IHS Markit)社が公表しているPMIが世界的に有名です。

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