R&D

「R&D」とは、「Research and Development」の略で、日本語では「研究開発」と訳されるビジネス用語です。「R&D」という言葉は研究開発活動そのものを指すこともあれば、研究開発部門を指す場合もあります。

R&Dが日本で一般的になったのは、1980年代の高度経済成長期といわれています。当時は、製造業を中心に取り入れられていました。現在では製造業やソフトウェア事業、IT事業、通信事業などのテクノロジー関連企業だけではなく、サービス業や流通業でもIT技術やAIなどを活用するためにR&Dを取り入れている企業は少なくありません。

R&Dはその研究段階・研究内容に応じて、次の3種類に大別されます。

  • 基礎研究
  • 応用研究
  • 開発研究

基礎研究(Basic research)では、まだ解明されていない事象を研究・立証します。応用研究・開発研究へ至る前段階の必須ステップですが、基礎研究が直接的にサービス(収益)につながることはありません。そのため、投資対効果を測ることが難しいともいえます。

応用研究(Applied research)は基礎研究で得られた内容をもとに、実用性を確認するステップです。また、すでに実用化された技術について新たな利用方法がないか再研究することも、応用研究と定義されます。

開発研究(Experimental development)は基礎研究・応用研究で得られた結果をもとに、具体的な商品(サービス)を開発するステップです。開発研究では科学的な研究だけではなく、その技術(商品・サービス)が市場に受け入れられるかなど、マーケティング的な視点も必要となります。

応用研究では、PMF(Product Market Fit)の考えに基づき、顧客視点を持つことが重要です。また、開発研究は収益性と直接結びつくステップなので、PL的な発想を持つことも求められます。

現在、自社の既存サービスを発展させるため、もしくは新規サービスに参入するために「R&D」に力を入れる企業が増えています。プロダクトライフサイクルが短くなった現代において、新たな価値を生み出すためにR&Dに力を入れる企業は今後ますます増えていくでしょう。

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