人材採用動向レポート

【新卒採用】23年卒は大手企業の4割が採用増を計画、理系学生の獲得競争激化

ディスコ
武井 房子 キャリタスリサーチ上席研究員

コロナ禍によって新卒採用も大きな影響を受けました。いわゆる第1波の際は、採用活動を一時中断する企業が相次ぎ、採用数を下方修正する企業も出るなど、混乱を来したことは記憶に新しいことでしょう。

コロナ禍3年目となる23年卒採用ですが、落ち着きを取り戻し、採用市場は回復基調が鮮明です。当社が5月に実施した調査では、今春実績よりも採用を増やすという企業が全体の3割強に上りました。特に大手企業では4割にも達し、回復のペースが速いことが読み取れます。採用を減らす企業は全体の5%ほどにとどまります。

一部では売り手市場に戻ったとの声も聞かれるほど、採用意欲は復活しています。とりわけ理系学生のニーズの高さが目立ちます。データ分析に強いなど、特定の専門分野を学びスキルを持つ人材は、獲得競争が激化しています。

活動の早期化も昨今の特徴の1つです。日程ルールは17年卒から変わっていませんが、経団連の指針廃止もあり、企業の動きだしが年々早まっています。学生調査ではと、採用広報開始の3月1日時点ですでに3割近くが内定を手にしていました(28.6%)。前年同月を7ポイント余り上回る高水準です。その中身を見ると、7割以上がインターンシップ等のプログラムに参加した企業からの内定でした。

実際、コロナ禍の混乱で一時的に実施企業は減少したものの、オンラインでの実施が定着したことなどで、再び活況を呈しています。学生側も、授業のオンライン化や課外活動の制限で、思いがけず時間に余裕ができたことで、インターンシップに早くから参加して企業研究・業界研究を進め、結果的に内定を得るケースが増えました。インターンから早期選考、早期内定という流れが定着しつつあります。

今夏も多くの企業でインターンシップが実施されると思いますが、同時に夏採用など23年卒の採用活動も続きます。どちらも実施後(内定後)のフォローが肝要です。オンラインであっても対面であっても、学生が理解を深められるような場が求められています。

インソース
エナジード

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