【著者が語る】ハイパフォーマー思考 高い成果を出し続ける人に共通する7つの思考・行動様式

著者_増子

T&Dコンサルティング
増子 裕介 代表取締役

【PROFILE】東京大学教養学部卒業後、電通に入社。 約20年の営業生活を経て、2008年に発足した社長直轄セクション「グローバル・ヒューマン・リソース室」の立ち上げに参加。「海外拠点を人材面から強化する」というミッションにゼロから取り組み、ローカル社員を包含する人事・人材育成の仕組みを開発し、13の拠点に導入。複数の拠点がエージェンシー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、目に見える成果につながった。 電通本社においては「Dentsu Gene」プロジェクトを推進し、継続的に高い成果を上げている社員に共通する「能力」の見える化に成功。 独自メソッドに基づく人事コンサルティングに専念すべく、T&Dコンサルティングを立ち上げ、現在に至る。

「今の日本に蔓延している表層的なリスキリングブームに警鐘を鳴らしたい」というのが執筆に至った最大の動機です。人材育成で最初に「求める人材像」を定義し、そこからバックキャストする形で「採用」「配置」「評価」「育 成」といった人事施策を設計すべきです。

ところが、そもそも「ゴール」が曖昧だったり、「ゴールらしきもの」が設定されていても「『求める人材像』の能力要件定義」が「知識・スキル」に偏っているケースが散見されます。

電通で人材育成部長を務めていた頃、「継続的かつ安定的に高い成果を挙げ続けている人材(=ハイパフォーマー)」100人超にインタビューを行い発言内容を分析した結果、「『知識・ スキル』以上に『思考・行動』が成果を左右する」、「ハイパフォーマーの方 が『思考・行動』を重視している」、「成果に結びつく『思考・行動』は誰でも真似することができる」という事実が判明しました。

電通インドネシアでは、ハイパフォーマー分析から抽出された「思考・ 行動」を評価制度にがっちり組み込んだところ、クライアントの投票で決まる「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」を初受賞し、10部門ある内グランプリに相当する「Best of the Best」を含む6部門を独占するという快挙につながりました。

ビジネスの現場で成果を出すために 「知識・スキル」が欠かせないのはもちろんですが、優先順位の問題です。 例えば「英語が使える」というスキル は、生成AIの発達によって市場価値を落としつつありますが、本書で紹介した「常に学び続ける」という「思考・ 行動」を身につけていれば、その時々で必要とされる新たな「知識・スキル」 を習得することができ、ハイパフォーマーであり続けられます。

本書で紹介したのは、どの会社や集団でも通用する汎用的な7項目ですが、「○○社ならでは」の項目も必ず存在し、それを可視化して社員に浸透させることによって、企業としての競争力は間違いなく向上します。

増子裕介・増村岳史 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
1,800円+税

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増子裕介

T&Dコンサルティング 代表取締役/東京大学教養学部卒業後、電通に入社。約20年の営業生活を経て、人事部門に異動。電通本社を含む国内外の拠点で、継続的に高い成果を上げている社員に共通する「能力」の見える化に成功。独自メソッドに基づく人事コンサルティングに専念すべくT&Dコンサルティングを立ち上げ。

  1. 【著者が語る】ハイパフォーマー思考 高い成果を出し続ける人に共通する7つの思考・行動様式

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