2023年の正社員の平均年収はここ数年の減少傾向から一転し、大幅増となる414万円となったことが、転職サービスの「DODA(デューダ)」を運営するパーソルキャリア(東京・千代田、瀬野尾裕社長)が実施した「平均年収ランキング2023」で分かった。
2023年のビジネスパーソン全体の平均年収は414万円で、前年から11万円アップと大幅に上昇した。男女別では、男性は464万円で15万円アップ、女性は356万円で9万円アップだった。
【平均年収の推移】
2017年 418万円
2018年 414万円
2019年 408万円
2020年 409万円
2021年 403万円
2022年 403万円
2023年 414万円
年代別にみると、「20代」が352万円、「30代」が447万円、「40代」が511万円、「50代以上」が607万円となった。各年代の前年からの上昇幅は20代が10万円増、30代が12万円増、40代が16万円増、50代以上が11万円増。男女別に見ても男性は全年代、女性は20代・40代・50代以上で10万円以上アップしている。
全174職種の年収ランキング1位は「医師」(1028万円)。次いで2位「投資銀行業務」(947万円)、3位「弁護士」(825万円)が続いた。
前年と比較すると、医師は1万円アップ、投資銀行業務は97万円アップと、それぞれ平均年収は増加している。トップ10に最も多くランクインした職種分類は「金融系専門職」、トップ20で最も多かったのは「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」だった。
【職種別 平均年収ランキング トップ10】
1位 医師 1028万円
2位 投資銀行業務 947万円
3位 弁護士 825万円
4位 運用(ファンドマネジャー/ディーラー) 810万円
5位 アナリスト 795万円
6位 MR 732万円
7位 金融商品開発 719万円
8位 戦略/経営コンサルタント 717万円
9位 内部監査 715万円
10位 業務改革コンサルタント(BPR) 696万円
全98業種の年収ランキング1位は「投信/投資顧問」(750万円)、2位は「たばこ」(667万円)、3位は「医薬品メーカー」(647万円)となった。前年と1位と2位が入れ替わったものの、上位3業種の顔ぶれは変わらなかった。
平均年収の上昇幅が大きかった業種は、46万円アップした30位の「試薬メーカー/受託合成/受託分析」、41万円アップした8位の「診断薬/臨床検査機器/臨床検査試薬メーカー」などが挙げられる。
【業種別 平均年収ランキング トップ10】
1位 投信/投資顧問 750万円
2位 たばこ 667万円
3位 医薬品メーカー 647万円
4位 証券会社 596万円
5位 財務/会計アドバイザリー(FAS) 585万円
6位 医療機器メーカー 562万円
7位 トイレタリー 561万円
8位 信託銀行 549万円
9位 診断薬/臨床検査機器/臨床検査試薬メーカー 549万円
10位 総合電機メーカー 542万円
調査は、2022年9月~2023年8月末までの間に、dodaエージェントサービスに登録した20~65歳の男女正社員を対象に実施し、約63万件の有効回答を得た(平均年収は手取りではなく支給額)。