【著者が語る】Future of Work 人と組織の論点

コーン・フェリー・ジャパン
滝波 純一 日本代表

コロナ禍を経て、世界中の人々の働き方は劇的に変わりました。今後もコロナ禍に匹敵もしくは凌駕するような変動やビジネス環境の変化は起きる可能性があり、変化のスピードはますます速くなると考えてもおかしくはないでしょう。

「働き方」をめぐる常識の変化に企業はどう対応すべきか。未来の働き方はどうなるのか。私たちコーン・フェリーは世界最大規模の組織・人事コンサルティング会社であり、グローバルでリーダーシップアセスメントや採用、組織診断等の豊富なデータを蓄積しています。これらのデータから見えてくることや、日本ならびに世界のトップ企業の先進的な取り組みを紹介しながら、未来の働き方を構想してみようというのが本書の主旨です。

経営体制、雇用形態、リーダー像、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)、エンゲージメント等、7つの論点について専門のコンサルタントが執筆しています。

ビジネス環境の変化は個人や企業の対応力や適応性の差をあぶり出しました。本書を通底するキーワードを一つ挙げるとすれば、「ラーニング・アジリティ」となります。

これは「学びの素早さ」に関するコンセプトで、正解がない中でも素早く正解にたどり着くために、率先して新しいことを試す、リスクを恐れず失敗してもそこからすぐに学びを得る、といった性格的な特性を包含した概念です。ラーニング・アジリティは優れたリーダーと並のリーダーを分かつ大きな要素の一つとなっていることが、私たちの研究から分かっています。

経営者、管理職、人事だけでなく、若手社員やこれから社会人になる人まで、今知っておくべき「人と組織の論点」を考察しながら、変化の荒波を乗り越える俊敏性(アジリティ)を備えるための手引書として、本書を活用いただけますと幸いです。

コーン・フェリー・ジャパン 編
日経BP、日本経済新聞出版
2,000円+税

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