クリティカルシンキングとは、日本語訳では「批判的思考」となり、本当にこの判断で合っているかという疑いの目で物事をみて、正解へと導く思考法です。無意識にとっている行動や思考のくせを客観的に意識させ、分析できます。
クリティカルシンキングが重要視される背景には、急速に変化する今の時代に適応する必要があるからです。これまで問題なく成果を上げられていた手法でも、現代のビジネスでは同じ手法を続けるだけでは成果がでるとは限りません。時代の変化についていくには、当たり前だった手法ばかりにとらわれずに、これからの時代にマッチするよう先見性をもつことや、新しい手法を取り入れられる柔軟性も必要です。そのため多方面から物事を判断できるよう、さまざまな情報や意見を取り入れ検証できるような思考、クリティカルシンキングが重要視されるようになりました。
クリティカルシンキングで必要になるポイントは、判断材料となる情報の質と情報の量です。得られた情報の正確性を確認することや、その情報は偏った意見なのではないかと前提を疑いあらゆる角度から分析します。情報の量は、根拠となる情報が少なくないか、別の視点での意見はないかなど、多方面から物事を見られているかがポイントです。
クリティカルシンキングを身につける方法は、1.具体性を高めること、2.仮説をたて検証すること、3.事実と意見は区別すること、この3つを意識すると効果的です。
1.具体性を高めるには、主語を省かない・数値化する・具体例を挙げることを意識します。2.仮説をたて検証することを繰り返すことで、自身の思い込みのくせに気づきやすくなります。自分の考えだけではなく他の手法を探り、検討や調査することがポイントです。3.事実と意見を区別する必要性は、意見はその人の主観が反映されており事実の側面しか見ていない可能性が高いためです。意見なのか事実なのかを区別することが大切です。
クリティカルシンキングの能力を磨くことで、計画の立案や問題解決の能力アップにも効果的です。クリティカルシンキングが得意な人は、チーム作業において円滑なコミュニケーションが可能となります。クリティカルシンキングの能力が高い人は、企業にとって有力な存在といえるでしょう。
