AI活用で生じる人事労務の課題と労働法上の留意点

DX推進とHRテック

近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が浸透してきました。その定義については、法令で定められているものではありませんが、経済産業省によれば、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」とされています(経済産業省「デジタルガバナンス・コード2.0」令和4年9月13日改訂)。

DXを推進するために、各企業、様々な分野で工夫を凝らしているところであり、人事労務の分野では、DX推進の手段として、HRテックの活用にスポットライトが当てられています。このHRテックは、人工知能(AI)、ビッグデータなどの最先端の情報技術を駆使して、採用、人事異動、人事評価等を行うものですが、本稿ではAIについて述べます。

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