「メルクマール」とは、ビジネスにおいて最終目標を達成するための重要な指標であり、中間地点での進捗状況の把握や最終目標までの軌道修正を容易にするために設定されます。メルクマールの設定によって、マンネリ化を防止し、モチベーションアップや定期的な達成感を感じることができます。
この他、ビジネスでよく用いられる類似の用語に「マイルストーン」がありますが、メルクマールとは異なる意味を持ちます。マイルストーンは、最終目標に向かう過程での節目や通過点を示し、ゴールに到達するために、残りはどういった行動が必要かを表します。一方で、メルクマールは中間目標の達成度合いを測定するための指標として使用され、進捗度合いの計測や業績評価に役立ちます。
ビジネスにおいては、たとえば、大手携帯電話キャリアでは「人・情報をつなぎ新しい感動を創出」という大目標を設定し、そのために「スマホ累計契約数3,000万件を達成すること」や「ニュースサイトでの1日のユーザー数 4,500万件を達成する」などのメルクマールを設けています。これらのメルクマールは、最終目標までの進捗状況を把握しやすくし、最終目標までの道筋が明確になるように設計されています。
最終目標を達成することを目的に中間の指標として、あるいは判断基準としてメルクマールは多く用いられ、ビジネス以外の場面においても言葉として使用できます。そのため、個人でも、自分自身の目標を達成するためにメルクマールの設定ができます。たとえば、週ごとに設定した勉強やダイエットなどにおいて、参考書の特定のページまで進めることや、体重を5kg減らすなどの具体的な中間目標を達成することで、最終的な目標に向かって進捗状況を確認し、修正することができます。 最終的な目的を達成するために必要不可欠なメルクマールですが、適切に運用するためには注意が必要です。メルクマールのメリットは、小さな目標を達成していくことで、達成感を感じながら、最終目標へ到達できることですが、メルクマールの難易度が高すぎると、逆にやる気を喪失する場合もあります。メルクマールの設定については、従業員がやる気を失わないようなメルクマールを設定するように、注意が必要です。