ドリームインスティテュート
上野 和夫 代表取締役社長
【PROFILE】1951年群馬県高崎市生まれ。1974年一橋大学社会学部卒業、西武百貨店入社。1994年同社・人事部新人事制度導入プロジェクトリーダー、1996年同社人材開発部長。2001年同社100%出資・キャリアオン設立、代表取締役社長に就任し、グループ内外にわたる人材育成事業を展開。2003年ネットクエスト代表取締役社長に就任し、人材育成・人事サービス事業および販促マーケティング事業を展開。2008年ドリームインスティテュート設立、代表取締役社長に就任。
「入社3年で30%が辞める」「他社で通用する人ほど辞める」と多くの会社が若手社員の離職問題で頭を抱えています。離職の原因は「この会社が嫌だから」ということだけでなく、自ら主体的にキャリアを創っていくために社内外を視野に入れた選択と挑戦をしようとすることに起因しています。
少子高齢社会と総人口減少で大量人手不足が進む時代、そして、人生100年時代のロングキャリアを見据えて選択と挑戦を繰り返す時代、今後ますます個人主導型のキャリア開発にシフトしていきます。選択と挑戦を繰り返す時代には、人生の目標が「昇進のキャリア」から「幸せのキャリア」に変化します。
ウェルビーイング(心身ともに健全で幸福な状態が長く続くこと)の実現を目指して「こうなりたい」「こうしたい」という到達目標とアクションプログラムを具体的に描くことが重要になります。
その時、羅針盤や拠り所の役目を果たしてくれるのが仕事観です。しっかりとした仕事観を持って、個性を発揮しながら好きな仕事に取り組むことは幸せのキャリアに近づく最大の要素です。この著書では、次世代リーダーを目指す人があらゆる既成概念から脱却し、「仕事観」革命を起こすための7つのWAKE-UP CALLを送ります。
一方、人材マネジメントは、組織人事のパラダイムが大きく変わる中、これまでの当たり前を変える大胆な実験がたくさん必要です。例えば「1部門配属が当たり前だった新入社員の配属をパラレル配属(社内複業)に切り替える」「異業種の複数の人事部が連携して会社間のジョブローテーションを恒常化する」など様々な試みをしてみることです。
次世代の担い手である若手社員が「おもしろい。この会社でもっとチャレンジしよう」と意欲的になれば、会社と個人はWin-Winの関係になります。この著書では、経営者や人事部が思い切りチャレンジするための5つの課題提起をさせていただきました。
会社も個人も大きく舵を切る時が来ています。未来への準備を進めるうえで、この著書が少しでもお役に立てれば幸いです。
上野和夫 著
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