キャリアマネジメント研究所
千葉 祐大 代表理事 外国人材コンサルタント
【PROFILE】1970年生まれ。大手家庭用品メーカーに12年間在籍。人事部門、化粧品部門でキャリアを積む。2006年に人材系コンサルタントとして独立。異文化対応に悩むビジネスパーソンに対し、価値観の違う相手とのコミュニケーション法を指導するコンサルティング業務を始める。並行して大学、専門学校で非常勤講師の仕事を始め、数多くの外国人留学生を指導。その数は、これまで59ヶ国・地域、延べ6000人以上におよぶ。2012年に一般社団法人キャリアマネジメント研究所を設立。外国人材に関する企業研修とコンサルティング業務を本格稼働させる。現在は、この分野における第一人者の地歩を確立。全国に多くのクライアントを抱え、講師としても年間80回以上登壇している。
この本は、異文化マネジメントをテーマにした私の4作目の著書です。本書については、外国人雇用を未経験の人が読んでも、「おもしろい」と感じる内容になるよう心がけました。全編に内容に関する4コマまんがを入れており、専門用語はほとんど使っていません。
そのため、外国人材と関わりがない人でも興味深く読むことができるはずです。本書で取り上げたテーマは大きく2つあります。1つが言動や考え方の「違い」について。
もう1つが、違いをふまえた適切なマネジメントの方法についてです。この2つのテーマに関して、これ以上ないくらいわかりやすく解説しています。一読すれば、必ず異文化の相手との接し方が変わるはずです。日本人の異文化との融合には、まだまだ高い壁が立ちはだかっています。
多くの日本人は、違和感を覚えながらも、何もアクションを起こしていないのが実状ではないでしょうか。そして、いつか相手が自分に近づいてくれることを期待し、自らは変わろうとしない人が多いように感じます。
違いを受け入れ、その違いに向き合おうとしていないのですから、当然コミュニケーションは上手くいきません。しかし、日本人には環境に合わせて自らを適切に変えていく柔軟性があります。
慣れないうちは不安を覚えたり、慎重になったりしたとしても、将来的には異文化とうまく融合していけるのではないでしょうか。特に若い世代は、共感性が高く、異なるものを取り込む力に長けています。
だからこれから若い世代が、異文化マネジメントのありようを理想的なものに変えてくれるはずです。その際には、本書が何かしらのヒントやきっかけを与えられるものと自負しています。この本を社員研修の参考教材として使用した、という話を何社かの人から伺いました。
「異文化理解の入門書として最適」という、お褒めの言葉も多くいただいています。これから外国人材を受け入れる企業の皆さんは、ぜひ本書を一読ください。そして、社員研修の教材としても活用を検討いただけると、大変うれしく思います。
千葉祐大 著
三笠書房
1,600円＋税
