【著者が語る】グリーン・リスキリング

グリーンタレントハブ
井口 和宏 代表取締役

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井口 和宏 代表取締役

【PROFILE】アイアンドシー・クルーズ(じげんに売却)にて、人材紹介事業にプレイングマネージャーとして約4年間従事。その後、電力・ガス領域の新規事業立ち上げをマネージャーとして推進。2018年創業に参画したシェアリングエネルギーでは、事業開発室長・エバンジャリストとして、エネルギーテック領域の新規事業開発、広報/PR、マーケティング業務をリード。シリーズBラウンドを通じて、累計80億円超の資金調達に貢献。数少ない成長産業の1つである脱炭素領域で、圧倒的に人材が足りていないことに当事者として課題意識と可能性を感じ、当社創業。慶應義塾大学総合政策学部卒。

直近の情勢に目を向けると、米国の政権交代やインフレの進行を背景に、いわゆる「脱・脱炭素」の動きが報じられています。しかし、株式市場に短期的な上昇・下落の波があっても長期のトレンドは変わらないのと同じように、世界は中長期的には2050年カーボンニュートラルの実現に向かって着実に進んでいきます。

日本でも今後10年間で官民合わせて150兆円超のGX投資が見込まれており、GX(グリーントランスフォーメーション)は一過性のブームではなく、産業構造と労働市場を根本から変える不可逆な潮流です。

一方で、決定的に不足しているのが「人材」です。エネルギー、製造、建設、金融など、あらゆる業界で脱炭素の知識とスキルを持つ人材の獲得競争が始まっていますが、外部採用だけで賄うことは困難です。

鍵を握るのは、既存社員のリスキリング、すなわち「グリーン・リスキリング」です。自社の事業を熟知した社員が脱炭素のスキルを身につけることこそ、GX時代の最も現実的で効果的な人材戦略ではないか。そのような問題意識から本書を執筆しました。

本書では、GX市場の全体像と求められる職種・スキルを整理した上で、20代から50代まで、それぞれの世代がどのように脱炭素領域へキャリアを拓いていけるのかを、具体的な事例とともに解説しています。

文系・理系を問わず、また専門部署に限らず、営業、経理、人事といった既存の職種経験が脱炭素領域でどのように生きるのかを示した点も、読みどころの一つです。

リスキリングというと若手向けの施策と捉えられがちですが、豊富な業務経験を持つミドル・シニア層こそ、GX領域で活躍できる可能性を秘めています。

人事責任者・担当者の皆さんには、GX人材の要件定義や育成体系の構築、社員のキャリア自律支援のヒントとして、ぜひ役立てていただきたいと思います。人的資本経営が問われる今、脱炭素を「コスト」ではなく「成長機会」と捉え、人への投資によってGX時代を勝ち抜く企業が一社でも増えることを願っています。

グリーン・リスキリング

井口和宏 著
電気書院
1,800円+税

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