2025年問題

2025年問題とは、超高齢化が進むことにより避けては通れない社会問題が生じることを表わした言葉です。2025年には“団塊の世代”といわれる約800万人が75歳以上となり、日本の人口の4人に1人が後期高齢者になるといわれます。高齢者が急増することで医療、介護、年金といった社会保障費への負担や現場における人手不足が起こり、企業にもさまざまな影響が及びます。

政府は2025年問題を前に各分野の改革を論議していますが、現状の年金制度のままでは「働く世代2人で高齢者1人を支える」ことになり、また介護の人材が集まらず34万人が不足するといわれます。若者をはじめ現役世代ほど年金に負担を感じて将来が展望できず、介護業界の人手不足により家族の介護と仕事を両立する暮らしが増えるでしょう。

企業でも社員が家族の介護をはじめることを想定して、介護休業制度を取り入れる必要があります。また企業自体も人材確保が難しくなるため、仕事と家庭やプライベートの両立が可能なことに加えて、家族を介護しながらでも働きやすい職場にすることが求められます。

中小企業における平均引退年齢は67~70歳程とされます。2025年までに中小企業・小規模事業者の経営者、約245万人が70歳を超えるのに対して約127万人の後継者が決まっておらず、事業承継問題が深刻です。後継者が見つからない中小企業の半数は黒字廃業するかもしれず、2025年までの累計で約650万人の雇用および約22兆円のGDPが失われる可能性があるといいます。中小企業・小規模事業者は優れた技術やノウハウを持っていることで知られ、それを守るためにも後継者育成が課題となっています。

企業全般をみても近年は介護や看護を理由とした離職者が増えており、少子高齢化にともなう労働力人口の減少が顕著です。2025年問題でさらに深刻化することから「心身の健康を害した」、「家族の介護と両立できない」、「労働環境や待遇への不満」などによる離職を防ぐような対策が望まれます。また人材確保のため女性が働きやすいように保育支援の充実や男性育休制度の活用などを積極的におこない、就業意欲があるシニアの起用や、外国人労働者の受け入れなどを検討する必要があります。

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