ブラッシュアップ

ブラッシュアップとは、英語の「brush up」を語源とするいわゆるカタカナ語です。ビジネスシーンなどで使う「ブラッシュアップ」は、英語としての「brush up」とニュアンスが違うため海外では通じない可能性があります。また日本でブラッシュアップを用いるときも、正しい意味を理解したうえで状況に応じて使わなければ、真意が伝わらないおそれがあるため注意が必要です。さらに意味が似ている類義語を知っておけば、適切に使い分けることができます。

英語の「brush up」は文字どおり「ブラシをかけることにより錆び付いたものや汚れたものをよみがえらせる」というニュアンスを持っています。忘れかけた知識や技術を学び直して、「取り戻す」という意味で使われます。それに対してカタカナ語のブラッシュアップは、現状よりも完成度を高めて「より良くする」という意味で使われます。企業などにおけるビジネスシーンでは「企画書をもっとブラッシュアップしよう」と使う場合があれば、人材について「中堅社員ブラッシュアップ研修」という風に用いることもあります。

たとえば外国人を相手に英語を使ったやりとりで「この企画書はもっとブラッシュアップする必要がある」と主張しても、「もっとよくなると思う」という真意は伝わらず、「元どおりによみがえらせよう」といった的外れな意見になってしまいます。英語の「refine」は「向上させる」、「洗練する」という意味を持つので、カタカナ語のブラッシュアップに近い言葉といえます。英語でやりとりするときは「refine」を使えば、カタカナ語のブラッシュアップで表現したかったニュアンスを伝えることが可能です。

ブラッシュアップと同じような言葉に「スキルアップ」があります。「スキル」は訓練や学習などによって身につけた能力を指し、スキルアップは「新たな資格を取得する」という意味合いを持ちます。人材育成については、ブラッシュアップではなくスキルアップを使う場面もあります。 「報告書をブラッシュアップして分かりやすくする」「知識の専門性を高めブラッシュアップする」というように使いますが、企業としてはブラッシュアップすることによって計画が改善され、製品の品質向上や事業の効率化をはかることが可能です。事業対象を分析することで課題を明確にして、どのような工程で進めるか、マネジメント力を発揮してブラッシュアップを行うケースが増えています。

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