エニアグラム（Enneagram）は、幾何学で9個の角を持つ星型多角形「九芒星（きゅうぼうせい）」のことを指しています。起源は、「9」を意味するギリシャ語に由来するといわれます。人間のパーソナリティタイプについての考え方として広がり、近年は「エニアグラム診断」として注目を集めています。ビジネスシーンでも適職診断やマネジメントに役立てられています。
エニアグラムでは性格のタイプを9つに分類します。
タイプ1「改革する人：常に理想を目指し、自分や周りをよくするための努力を惜しまない。思うようにならず憤慨することもあるが感情を表に出すことは滅多にない」
タイプ2「人を助ける人：困っている人がいると救いの手を差し伸べずにはいられない。他人に愛情を注ぐ代わりに、自分にも愛情をかけてもらいたいと考えている」
タイプ3「達成する人：成功するためには手段を選ばない。リーダーとしての資質を発揮できるが、積極的な反面で失敗を恐れて成功がおぼつかないものは避ける」
タイプ4「個性的な人：ユニークで創造的。感動を大切にして平凡を嫌う傾向にあり、個人主義で大きな集団には入ろうとしない」
タイプ5「調べる人：じっくりと考えて慎重に行動する。情報を重要視して知識はあるが積極的に表現しようとはせず、他を犠牲にしても知識を得ようとする」
タイプ6「忠実な人：真面目で誠実。周りと仲の良い関係を保ちたいと強く思っている。権威ある者に依存しがちなため、積極的に何かを決めようとはしない」
タイプ7「熱中する人：人生を楽しく過ごしたいと考えており陶酔感を大切にする。逆境においても明るく陽気に振舞い何となく楽しくしてしまうが、落ち着きに欠ける」
タイプ8「挑戦する人：自己主張が強く、常に第一人者であろうとする。頼られると助けようとする反面、対立する人は排除しようとする。好き嫌いがはっきりしている」
タイプ9「平和をもたらす人：落ち着いており安定感がある。平穏を保ちたいため、葛藤や不快な状況を嫌って避けようとする。新しいことを立ち上げるような役割は向いていない」
エニアグラム診断は、質問に答えると性格や適職がわかるため、企業の研修で活用することも可能です。従業員がお互いのタイプを理解することでコミュニケーションが深まり、モチベーションも上がることからマネジメントに用いるケースが増えています。
