ファーストペンギンとは、リスクがある新分野にチャレンジする人のことや、チャレンジから利益を得る人のことを指します。
ファーストペンギンの名前の由来は、実際のペンギンの行動からきています。ペンギンは集団で生活を送っていますがボスなどは存在せず、最初に動いた1羽に続いて行動します。海の中に飛び込んで魚を獲る必要がありますが、海に飛び込むことは反対にペンギン自身がシャチやオットセイなどの獲物になる危険性もあるのです。そのため、海に飛び込むことをためらうペンギンが多い中、一番に海へと飛び込むペンギンのことをファーストペンギンといい、由来にもなっています。
ファーストペンギンになりビジネスが成功すれば、市場をいち早くおさえ顧客を確保できることや、新たな商品やサービスを生み出すことで一気にシェアを拡大でき、利益やメリットが得やすいといった特徴があります。市場や業界のルールを作り、商品やサービスの規格なども決めやすいため、ファーストペンギンの後続者に対して、有利な立場でビジネスができます。
一方で、ファーストペンギンにはデメリットもあります。未知の分野を開拓することになるため、参考にできる例がなく、失敗に終わるリスクを兼ね備えていることです。
ファーストペンギンに対して、セカンドペンギンも存在します。セカンドペンギンは、ファーストペンギンを参考にし、リスクが少ない分野に参入する、優れたマーケティング力で利益を生み出す人のことを指します。ファーストペンギンは、勇気ある者として賞賛されますが、その後に続くセカンドペンギンがいなければ市場の継続や成長は望めません。
セカンドペンギンはファーストペンギンの成功や失敗事例から、情報収集を行って学習や対策が可能になります。またすでにファーストペンギンによって開拓された市場であるため、市場認知のための広告宣伝は必要とせず、広告宣伝費を抑えられることが可能です。さらには、市場にある声をもとに改良を行えるため、ビジネスチャンスとなり得ます。 ファーストペンギンとは、リスクを恐れずチャレンジするベンチャー精神がある人のことです。過去の前例にとらわれることなく、成長や変革のために好奇心をもって行動できる、必要不可欠な人材であるといえます。