セルフエフィカシーは、自己効力感とも訳される心理学用語のひとつです。ある行動を起こす際に、セルフエフィカシーが高い人の場合は自分ならできるだろうとポジティブに捉え、セルフエフィカシーが低い人の場合は自分では失敗してしまうかもしれないとネガティブに捉える傾向があります。
現時点からゴールまでの道のりにおいて、自分が置かれている状況がどのようなものなのかを捉えたときの感じ方に違いがあらわれます。また、セルフエフィカシーが高い人の場合、自分ならできるだろうと考えるのに付け加え、実際に行動した時に努力を惜しまないなど、多少の困難であれば押し返すようなアクションを取ることができます。一方セルフエフィカシーが低い人の場合、自分では失敗してしまうだろうという意識が強くなるため、実際に行動した時に、結果を期待していないために手を抜いてしまい、乗り越えるのが難しそうな壁にぶつかると簡単に諦めてしまう傾向があります。
もちろん、自信があるからといってセルフエフィカシーが高いことを完全に肯定することはできません。楽観的にものごとを捉えることで準備不足になり、不足の事態に陥ったときには手遅れだったということもありますし、悲観的に物事を捉えることで慎重に行動するようになり、方針転換をスムーズにおこなえるなど、セルフエフィカシーが低いことにもメリットはあります。
ただし、ビジネスはもちろん、教育やスポーツの世界において、自分はできると考え強い想いで取り組む場合と、自分には無理だろうとはじめから諦めの気持ちで取り組むのでは、期待できる結果に大きな違いがあらわれることが予想できます。慎重に取り組んだとしても、自分はできると考えることで、求める結果を手にする可能性を高めることができるはずです。 セルフエフィカシーを高める方法としては、自身が成功を体験する、自身と似たような境遇の人が成功した事例を学ぶ方法などがあります。小さな成果だとしても成功を繰り返すことで自信がつき、新たなチャレンジに対して肯定的に捉えられるようになります。また、自分でなくても自分と同じような人が成功しているのを知れれば、あの人ができるなら自分にもできるだろうと考えることができ、セルフエフィカシーを高めることにつながります。