新卒採用の難易度の上昇、そして採用スケジュールの数年ごとの変更などで、注目されているのが新卒の人材紹介だ。このサービスは2000年頃からあり、これまでは採用数が少ない中小ベンチャー企業や内定辞退が出た時などに利用されていたが、大手企業から中小ベンチャー企業に至るまで様々な企業で利用が広がっている。
応募者をできるだけ多く集める母集団形成から、質を重視した母集団形成へと採用方法が移行していく中で、就職情報サイトだけでは集まりにくい理系、難関大学、バイリンガル、体育会などの学生を事前にスクリーニングして紹介する。SNSを活用して学生とネットワークを構築するサービス会社も出てきている。
学生からの認知度の低いBtoB企業や採用担当者が少ない中堅・中小ベンチャー企業では、スクリーニングだけでなく、面接などで自社の魅力を伝えるための説明・説得、会社説明会の企画・運営に至るまでの採用広報の役割を新卒人材紹介で実施する企業も多い。また、通年採用の手法としても活用されるようになっている。
これまでの中心的な手法であった就職情報サイトや合同説明会と比較すると、企業の実情に合わせたオーダーメードの採用活動ができる点が大きなメリットだ。人材紹介会社が学生と面談して適性のある学生だけを紹介してくれたり、選考期間中も学生の就職活動状況をフォローしてくれるため採用業務の省力化が可能だ。
手数料が成功報酬であることから、採用に至らなかったときのコスト面のリスクが小さいことも利用企業が増加してる理由の一つだ。
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