人材育成

個人の9割弱がリスキリングを実践または実践予定、転職活動にも影響

個人に対してリスキリングに取り組んでいるかを尋ねたところ、取り組んでいる(60.0%)または今後取り組む予定(29.5%)と回答した人が89.5%に上ったことが、人材サービスのパーソルキャリア(東京・千代田、瀬野尾 裕社長)が実施した「doda ビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査」で明らかとなった。

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企業に対して現状の社内でのリスキリング推奨状況を聞いたところ、「取り組んでいる」と回答したのは38.0%に留まる結果となった。

個人を対象に「取り組んでいる」の回答内訳をみると、「現在自発的に個人で取り組んでいる(40.0%)」、「現在勤務先の指示/推奨で取り組んでいる(20.0%)」となった。これに対しパーソルキャリアは「個人の学びたい意向と企業の体制整備にズレがあることがうかがえる」と指摘する。

今後リスキリングを推奨していく予定の企業は約半数(44.5%)に上り、取り組んでいる企業と合算すると8割以上(82.5%)になった。

リスキリングに取り組んでいる個人と、リスキリングの推奨に取り組んでいる企業それぞれにその理由を尋ねると、共に一番多かったのは「スキル向上」という結果になった。

2位以下は異なる結果となり、特に個人においては2位が「転職活動を見越した自身の市場価値向上のため」(36.7%)だった。パーソルキャリアでは「リスキリングを、業務効率を上げる方法のみではなく、“転職を優位に進めるための方法”の一つとしても捉えている」と推測する。

転職活動を行う上で、リスキリング制度の充実具合により、企業への志望度合いがどう変化するかを尋ねたところ、個人では8割以上(81.0%)が「志望度合いが上がる」と回答し、企業も約7割(69.0%)が転職希望者の「志望度合いが上がると思う」と回答した。

パーソルキャリアでは「改めてリスキリングへの関心の高まりがわかるとともに、転職先選定にまで影響を与えていることが見て取れる結果」とした。

また、「個人にとって企業のリスキリング制度の充実度は、入社後スキルアップへの適切なサポートを受けられる安心感や、企業の市場変化への対応力として信頼性を示す指標になりえる」と指摘した。

個人向け調査は、2022年12月10日~14日、全国に住む、転職を検討している、または興味があってリスキリングを知っている20~30代男女会社員200人を対象にインターネットで実施した。

企業向け調査は、2022年12月10日~14日、全国に住む、リスキリングを認知している20代~60代男女中途採用・人事担当者200人を対象にインターネットで実施した。

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