SOHO(ソーホー)とは、「Small Office Home Office」の頭文字からなる言葉です。「小さなオフィス」や「家」で働くこと、あるいはその仕事場自体を表します。すなわち、一般的なオフィスで働く場合と異なり、場所や時間を選ばない働き方(場所や時間を自分で決められる働き方)がSOHOです。
近年では、個人事業主(フリーランス)や副業人材の増加に伴い、柔軟な働き方としてSOHOが広く注目されています。なお、SOHOに明確な定義はありませんが、一般的にはITを活用したビジネスを小規模で行っている場合に使われることが多い傾向にあります。
テレワーク(リモートワーク)や在宅勤務もSOHOと似ていますが、SOHOのほうがより自由度が高いことが特徴といえるでしょう。テレワークや在宅勤務の場合、働く場所は会社に対して事前に申請することが多いでしょう。また、勤務時間も決められており、場合によっては出勤日も定められています。
一方、SOHOの場合は、個人事業主が自宅や小さなオフィスを拠点として働く場合を指しています。そのため、勤務の時間や時間帯、出社日などの規定はありません。また、従業員としての雇用契約ではなく、業務委託契約を結ぶことが多いのがSOHOの特徴です。
ただし、時間や場所に囚われないという前提から、SOHOできる業種はエンジニアをはじめ、デザイナーやプログラマー、ライター、さらにはイラストレーターなど、インターネット環境さえあれば業務できる職に限られています。
なおSOHOは、必ずしも個人事業主だけに使われる言葉ではありません。10人未満の小規模企業に、SOHOという言葉が使われる場合もあります。
SOHOを始める場合は、事務所の賃貸契約形態には注意が必要です。SOHOは「ビジネス目的」のため、「居住用」ではなく「事業用」の賃貸契約を締結します。「居住用」と「事業用」では、税金や保険の扱いが異なります。常のアパートやマンションでは、SOHOが認められない場合もあります。SOHOを始める場合は、利用物件の規約を確認しましょう。なお、最近ではSOHOに特化した「SOHO物件」も登場しています。