アウトカム

アウトカムとは、結果や成果という意味で、何らかの施策やプロセスがもたらす最終的な影響を指します。たとえば、検査値の改善度や合併症の発生率などの臨床上の成果や、社会に与えた影響などがアウトカムにあたります。

類似の単語に、アウトプットという単語があります。アウトプットは単に作業の結果や出力物を指すのに対し、アウトカムはその結果が及ぼす影響を指しています。

たとえば、新商品の開発プロジェクトを行った場合、アウトプットは商品の開発や製造に関するプロセスで作られたデータやドキュメント、完成した商品などの出力物です。一方、アウトカムはその商品が市場で受け入れられ、販売数や利益が増加したかどうか、顧客からの評価が高かったかどうかなど、商品の影響や結果を示します。

インプット・アウトプット・アウトカムは一連の流れであり、インプットは資源(材料・人員・情報など)を取り入れることであり、アウトプットはそれを加工(製造・生産など)して出せる形にすることです。アウトプットとアウトカムを混同しないようにしましょう。

アウトカムを効果的に活用するためには、明確な目標設定と目標達成に必要な条件の選定が重要です。目標設定と目標達成に必要な条件を明確にすることで、効果的に活用できます。何をいつまでに、どうしたいかという具体的な目標を立てましょう。これによって、インプットとアウトプットの質を上げられるでしょう。

アウトカムを活用することで、アウトプットによる利点や効果だけでなく、改善すべき反省点や課題点が浮かび上がり、次のアウトプットで改善するべき点を明確にできます。

また、メタアウトカムという概念もあります。これは、目標達成した時に得られるさらなるメリット・恩恵を指します。メタアウトカムを引き出す方法はいたってシンプルで、達成したいゴール(アウトカム)について考え、そのゴールを達成すると何が得られるか?と質問し続けることです。メタアウトカムは、目標に対するモチベーションを高め、目標達成を簡単にするために有効な考え方です。自分の目標に合ったメタアウトカムをみつけてみましょう。

最後に、アウトカムは有用な指標ですが、それだけに頼ることは危険です。アウトカムを活用する際には、インプットやアウトプットとバランスよく関連付けて考えることが重要です

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