2023年の年末一時金の妥結水準は、東証プライム上場企業187社の平均で80万28円となったことが、労務行政研究所の集計で明らかとなった。
年末一時金の妥結水準の全産業平均は80万28円となり、1970年に調査を開始して以来、初めて80万円台となった。前年同期比は1.5%増。産業別にみると、製造業は83万1644円で同1.7%増、非製造業は67万6060円で同0.8%増で、業種によるバラつきが目立つ。
年末一時金妥結額の推移を見ると、新型コロナの影響で2020年に74万3968円(対前年同期比3.2%減)、2021年に71万5553円(同1.9%減)と減少したが、2022年にはマイナスの影響が薄らぎ78万6945円(同8.5%増)と大幅に増加し、2023年も80万28円(同1.5%増)と2年連続でプラスとなっている。
産業別に見ると、最も高かったのは「鉄鋼」で92万5125円。次いで「電気機器」(88万9982円)、「輸送用機器」(88万8650円)となった。
【産業別 2023年 年末一時金の妥結水準 トップ10】
1位 鉄鋼 92万5125円
2位 電気機器 88万9982円
3位 輸送用機器 88万8650円
4位 情報・通信 86万4000円
5位 ガラス・土石 86万3447円
6位 化学 85万9143円
7位 繊維 81万8332円
8位 機械 80万2579円
9位 ゴム 79万3000円
10位 非鉄・金属 78万4405円
平均支給月数は、196社の平均で2.56カ月だった。同一企業で見た場合、前年同期(2.55カ月)から0.01カ月の微増となった
個別企業の状況をみると、月数の最高は5.55カ月(前年同期5.02カ月)、最低は1.50カ月(同1.50カ月)と同水準だった。