マルチタスク

「マルチタスク」とは、複数の作業を短時間で切り替えながら処理していくことを指します。短時間で切り替えるとしつつも、一般的には同時並行的に進める作業をマルチタスクと呼ぶこともあります。

たとえば、会議に出席しながらメール処理をしたり、電話を受けながら部下に指示したりする場合、その状況はマルチタスクであるといえます。また、パソコン(PC)とタブレットで異なる仕事を同時に進めることもマルチタスクのひとつですし、生活シーンでは料理と洗濯を同時に進めることも代表的なマルチタスクといえます。

マルチタスクすることで、単位時間あたりのアウトプット量を増やすことが可能です。また、同時並行的に複数の仕事に関わるため、全体を俯瞰しやすいなどのメリットもあります。他人が関わる仕事の場合は、マルチタスクであれば他人の作業を停滞させずに進行できることもメリットです。

マルチタスクにはメリットが多くある一方、複数の作業を同時並行することで、ひとつひとつの作業クオリティが低下する場合もあります。また、同時並行で作業することで、それぞれの作業に対するリソース(集中力)が不足し、結果的に生産性が下がる場合も少なくありません。さらに、多くの仕事を同時に処理しようとするあまり、短期的にキャパシティーオーバーになる場合もあります。

マルチタスクとは異なり、作業を順番に処理していくことをシングルタスクと呼びます。シングルタスクはひとつの作業に集中して取り組むため、マルチタスクよりもアウトプットの質が高まる場合が多いです。また、作業あたりの工数が削減されるため、最終的な作業時間はシングルタスクのほうがマルチタスクよりも少ない場合もあります。

マルチタスクができれば、同時進行的に複数の仕事を進められるため、管理職やプロジェクトマネージャーに求められる必須スキルのひとつともいえます。しかし、マルチタスクには向き不向きがあり、場合によってはシングルタスクを素早くこなしたほうが生産性は上がる場合も多いです。そのため、マルチタスクをこなせるから優秀ということではなく、あくまで仕事の進め方のひとつとして認識しておいたほうがよいでしょう。

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