PREP法とは、文書・メール・プレゼンテーションの内容を相手に分かりやすく伝えるためのモデルのひとつです。結論(Point)・理由(Reason)・具体例(Example)・結論(Point)の順番に伝える話法で、短時間で考えを述べたいときに役立ちます。
PREP法の由来は、次の英単語の頭文字を組み合わせたものです。
● Point :結論(ポイント・主張)
● Reason :理由(結論・主張を裏付ける根拠)
● Example:具体例(理由・根拠を支える数字・データ・事実など)
● Point :結論(冒頭で伝えた結論の再掲)
結論を最初と最後に述べることで、論点をずらさず明確に意図を伝えられます。また、理由(根拠)だけではなく具体例も挙げることで、主張に説得力が生まれることも特徴です。認識のずれが生じづらいため、ビジネスシーンではコミュニケーションコストを省く手法としても注目されています。
リモートワーク(テレワーク)が一般化したことで、テキストベースのコミュニケーションが今まで以上に増加しています。テキストでのコミュニケーションは口頭でのコミュニケーションよりも端的に情報をまとめないと、本来伝えたい意図が伝わりづらくなってしまうことが特徴です。そのため、PREP法は今後ますます重要なビジネススキルとなっていくでしょう。
一方、PREP法は簡潔に話す話法であることから、起承転結を必要とするような長文作成には向いていません。また、聴衆のマインドを惹き込みたかったり、「共感」「情熱」を生み出したかったりする場合には、PREP法は論理的すぎて醒められてしまうこともあります。
PREP法は、結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)と話を構築し、短期間で情報を伝える手法です。上記の4ステップを踏むことで、端的な文章でありながら説得力を持たせることができます。そのため、文章を作ることが苦手な方はもちろん、分かりやすく話を伝えたい方、短時間で話をまとめたい方にとっても価値のある話法です。理路整然と話すことで「説得」したい場合には、PREP法を意識して伝えるとよいでしょう。