完全失業率

完全失業率とは、労働への意欲がある人々のうち、仕事をしたくてもできない人や就業のための準備をしている人の割合のことです。正確にいうと、完全失業率は労働力人口における完全失業者がどれくらい占めているかを示しています。労働力人口とは、15歳以上の就業者と完全失業者を合わせた人数のことを指しており、完全失業者は、意欲があっても仕事をしていない人や仕事があればすぐに始められる人、就職活動中の人などが該当します。完全失業率は、有効求人倍率と並び景気の動向や雇用の状況などを考察することが可能です。

総務省統計局の調査によると、日本国内での完全失業率の推移は、2019年で2.4%、2020年に2.8%、2021年も2.8%と推移しており、コロナ禍を経て完全失業者の割合が増えています。ただし、2022年の11月時点で2.5%にまで減少しているため、コロナウイルスの影響は落ち着き始めているとも捉えることができます。完全失業率の状況を海外も踏まえた視点で見てみると、OECDの統計による2022年11月時点における完全失業率は、イタリア7.8%、フランス7.1%、アメリカ3.7%、韓国2.9%となっており、日本は2.5%であるため、海外に比べると低い数値となっています。終身雇用や年功序列の終焉が叫ばれている日本ではありますが、国外に目を向けると安定した雇用が生まれている状況です。

完全失業者が増加する要因としては、労働力人口の減少や景気の悪化などがあります。少子高齢化で労働人口が年々減少しており、調査の母数自体が減っているため、完全失業者の割合は高くなります。また、景気が悪くなれば企業は新たな採用を控え人員削減の動きが強くなるため、就業準備中の人が増えて完全失業率が上昇します。

完全失業率を改善するための対策として、国による助成金や自治体による採用支援、労働局やハローワークによる就業支援などが実施されています。国による支援としては、厚生労働省が実施している雇用関係助成金などがあり、企業は国のサポートを受けながら雇用を促進することができます。労働局やハローワークでは就業者に向けた就業支援やキャリア相談の窓口を用意しています。雇用の改善をはかるには、国と自治体、企業が一体となって協力体制を構築することが大切です。

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