東京23区内の中小企業・小規模企業の6割で人員が不足

東京23区内の中小企業・小規模企業のうち人員が不足している企業は前年比10ポイント以上増加して6割となっていることが、東京商工会議所(東京・千代田、小林健会頭)が実施した「中小企業の経営課題に関するアンケート」調査結果で明らかとなった。

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人員の過不足状況について聞くと、人員が「不足」と回答した割合は、前年調査比11.5ポイント増の60.0%となり、急激に人手不足感が高まっている。業種別にみると、建設業、運輸業、情報通信業において「不足」と回答した割合が7割を超えている。

【人員の過不足状況】
不足 60.0%
適正 37.2%
過剰 2.8%

【業種別 人員の「不足」状況】
製造業 50.9%
建設業 78.7%
卸売業 49.8%
小売業 50.5%
不動産業 26.4%
運輸業 78.3%
情報通信業 72.6%
飲食・宿泊業 62.5%
その他サービス業 69.5%

昨年2022年1月~9月と比較した今年2023年1月~9月のコストの状況を聞くと、「労務費・人件費」においては「上昇」が約67.5%となった。現況について東京商工会議所では「多くの企業で全てのコストが上昇している傾向が読み取れる」と指摘する。

【昨年2022年1月~9月と比較した今年1月~9月のコスト】
●労務費・人件費
概ね30%以上上昇 3.2%
概ね20%以上上昇 10.1%
概ね10%以上上昇 54.2%
不変       29.1%
概ね5%以上下落  1.7%
概ね10%以上下落 1.0%
概ね20%以上下落 0.6%

経常利益や手元資金における今後の主な使途を聞くと、「従業員の賃上げ」が最も多く62.3%となった。「従業員の賃上げ」、「人材確保」、「人材育成・福利厚生の充実」といった人材に関する項目を1つ以上回答した企業は全体の76.9%にのぼる。

【経常利益や手元資金における今後の主な使途 トップ6】※複数回答可(3つまで)
従業員の賃上げ 62.3%
内部留保 48.8%
設備投資 37.8%
人材確保(採用活動等) 35.8%
有利子負債の削減 18.8%
人材育成・福利厚生の充実 16.5%

2020年以降の新たな取り組み状況を聞くと、80.1%の企業で新たな取り組みを実施している。特に実施(を予定・検討)していることはないと回答した企業は19.9%にとどまった。

実施した取り組みは「人材の採用・教育の強化」の回答割合が最も高く(前年調査比7.5ポイント増)、次いで「新製品・新サービス開発」(同0.4ポイント増)や「デジタル化・ITツール活用」(同7.5ポイント増)など市場開拓、業務効率化に関する取り組みが上位を占める。

【2020年以降に実施した新たな取り組み トップ5】※複数回答可
人材の採用・教育の強化      37.2%
新製品・新サービス開発       32.0%
DX・AIなどデジタル化、ITツール活用  27.0%
商品・サービスの提供方法の導入・改善 23.1%
商品の生産方法・業務プロセスの見直し 18.4%
新分野進出、事業・業態・業種転換   18.4%

調査は、2023年9月25日~10月20日、東京23区内の中小企業・小規模企業1万社を対象にFAX・メール・WEBによる回答で実施し、1429社の回答を得た。(うち小規模企業者665社)

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