企業価値を高めるための人材採用、社員教育や組織開発などをスピーディーに実践していくためには支援サービスをうまく活用していく必要があり、HRサービス各社の新規上場が相次いでいる。HRサービスの最近の上場企業を調べた(編集:日本人材ニュース編集部)
HRサービスの主な新規上場企業(2023年6月~12月)
経験者採用サイトを強化する企業が4割超
ワークス・ジャパンの経験者採用活動調査によると、5割近くの企業が経験者採用人数を「昨年より増やす」と回答。新卒採用よりも経験者採用人数の方が多いと答えた企業が約3 割に上った。
経験者採用の課題は「ポジションによって応募者の集まりに差がある」が最多。6割以上の企業がエージェント経由の母集団形成をメインにしており、求職者・エージェントの企業理解を促す施策として、採用サイトの作成・見直しに取り組んでいる企業が4 割超。
首都圏大企業管理職の6割が地方副業に興味
みらいワークスの地方への就業意識調査(首都圏大企業管理職1000人回答)によると、地方の中小企業で月1~ 3回程度の副業に興味がある人は61.5%(前年比1.7ポイント増)だった。
副業に興味がある理由では「本業とは別に副収入が得られる」(60.3%)、「地方中小企業を支援することでやりがいを感じそう」(49.8%)、「スキルアップ、成長ができそう」(37.9%)、「地方貢献、地方創生に繋がりそう」(31.5%)の順に多かった。
19%の企業で駐在員として女性が赴任
ジェイ エイ シー リクルートメントの女性海外駐在員調査によると、回答企業のうち海外駐在員として女性が赴任している企業は19%(製造業13%、非製造業 26%)だった。
海外駐在員についての課題は 「海外駐在に適した資質を持つ人が少ない(26%)」「社内に海外駐在希望者が少ない(25%)」。日本本社で女性活躍推進に取り組んでいる企業が77%で、女性駐在員の派遣の有無との相関関係は見られなかった。
24年卒の採用充足率74.7%で過去最低
リクルートワークス研究所の25年卒者の新卒採用見通し調査によると、採用数が「増える」企業の割合は15.6%、「減る」は4.8%だった。
23年10月1日時点の24年卒の採用充足率は74.7%。23年卒の78.5%に続いて14年卒以来で最も低い水準。企業規模別では、1000人以上企業は9割超、300〜999人企業は80.8%、5〜299人企業は60.0%。業種別では、製造、サービス・情報、流通、金融は7割を超えているが、建設が49.1%にとどまる。