
渡辺 秀和
コンコードエグゼクティブグループ 代表取締役社長 CEO
一橋大学 客員教授
【PROFILE】一橋大学卒。三和総合研究所 戦略コンサルティング部門を経て、2008年コンコードエグゼクティブグループ設立。コンサル業界やPEファンド、事業会社の経営幹部等へ1000人超のビジネスリーダーの転身を支援。第1回「日本ヘッドハンター大賞」コンサルティング部門MVP。東京大学「未来をつくるキャリアの授業」コースディレクター(2017)。2025年、一橋大学客員教授就任、キャリア設計の授業を開講。著書に、東大の教科書に選定された『未来をつくるキャリアの授業』、コンサル転職・就職の定番書『コンサル業界大研究[第9版]』等。
AI活用をはじめとするプロジェクトテーマの拡大から、外資系ファーム各社で積極採用が続いています。第二新卒採用が抑え気味の一方、特定領域に高度な専門性を持つ方や事業会社で組織変革をリードしてきた方へのニーズが高まっています。こうした経験があれば40代・コンサル未経験でも採用に至るケースは珍しくありません。
ポストコンサルの採用ニーズも一段と高まっています。その背景にあるのが、採用競争の激化です。近年台頭する日系グロースファームをはじめ、スタートアップやPEファンドも、事業拡大に伴いコンサル出身者を積極採用しています。
業績好調から増員が必要な中、こうした競合への人材流出が続いているため、各外資系ファームの採用がますます活発化している状況です。他ファームで活躍する人材を迎えるべく、より高いポジションや報酬を提示するケースが増えています。
採用が順調なファームに共通するのは、スキルよりもポテンシャルと人物面を重視している点です。専門領域の異なるメンバーと協働するプロジェクトが増えた今、素直に学び成長する姿勢、周囲と信頼関係を築く力、優れたリーダーシップといった資質は成果を大きく左右し、組織定着の面でも見逃せません。
各ファームで研修・育成体制が整備され、入社後にキャッチアップしやすい環境となったことが、こうした採用を可能にしています。ピンポイントの業界・職種経験を求める採用から脱却できないと、優秀な人材と出会う機会を失ってしまうでしょう。
組織間の連携も重要です。一度の応募でグループ内の複数企業・部門の選考を並行して受けられる仕組みは、候補者だけでなくファーム側にも利点があります。ある部門で評価が伸びなかった候補者を別の部門が高く評価するなど、グループ内で幅広く検討することで、より魅力的なポジションや条件を候補者に提示できるためです。
「競合はグループの内側ではなく、外側にある」と捉え、組織横断で採用に臨む体制を築くことが、採用競争における優位につながるでしょう。












