さまざまな人事施策をスピーディーに実践して組織力を強化するためには、自社に適した支援サービスをうまく活用していく必要がある。そこで、最近発表された人材の採用・定着・育成に役立つ多くのサービスの中から日本人材ニュース編集部がピックアップして紹介する(文:日本人材ニュース編集部)
リーダーシップの現状と課題を分析【マネジメントサービスセンター】
マネジメントサービスセンター(MSC)は、「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2023(GLF)」の「日本特集」を公表した。GLFは同社パートナーのDDI社によるリーダー調査で、世界50カ国以上のリーダーと人事担当者から回答を得ている。MSCが担当する日本特集では、日本の人事担当者が懸念しているリーダーシップ・パイプラインの脆弱化やリーダーが考えるビジネスの優先事項、最も必要なスキルなどを分析している。
異文化理解のための指標レポートを公開【インサイトアカデミー】
インサイトアカデミーは、ホワイトペーパー「カルチャーマップ65カ国拡張版」を無料公開した。カルチャーマップは、8つの指標を用いて各国の文化を分析するものでビジネススクールINSEADメイヤー教授が考案。海外ビジネスを展開している国と日本の違いを定量的に把握することによって、対象国でのビジネスにおけるヒントが得られる。国内外における異文化マネジメントに活用したり、グローバル人材育成研修に役立ててもらう。
ChatGPTを活用した学習コンテンツを提供【グロービス】
グロービスの定額制動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」は、OpenAIが提供する「ChatGPT」を活用した学習コンテンツ「AIと学ぶ」シリーズ(β版)の提供を開始した。コース内に記述式の演習問題が設定されており、ユーザーの回答に対してAIがフィードバックする。AIによるフィードバックへの指示(プロンプト)には、そのコースに関して押さえておくべきポイントなど、グロービスが長年培ってきた社会人教育の知見が反映されている。
DX手法のアセスメントで人材・組織戦略を支援【ネクストエデュケーションシンク】
ネクストエデュケーションシンクは、人材戦略を専門とする本郷コンサルティンググループを立ち上げた。ICT企業の経営経験を持つコンサルタントが経営者の想いに寄り添い、各社の事業・職務に必要な人材の資質や行動特性などをDX手法のアセスメントでデジタル化して測定する。従来の人事情報に融合させた「人的資本人財データ」を活用して、人材戦略・組織戦略策定、最適な人的投資の判断をスピーディーに支援していく。
スタートアップ支援のプラットフォームを新設【みらいワークス】
みらいワークスは、スタートアップを支援するプラットフォーム「Booster」を新設した。アクセラレーションプログラム(企業が出資・支援して事業共創を目指す取り組み)やピッチコンテスト、イベントの情報を提供する。事業計画がまとまり、事業推進を加速させたいスタートアップに対し、同社のプロフェッショナル人材サービスと連携し、専門知識を持つプロ人材をスピーディーにアサインして事業の急成長をサポートする。
ベトナムで雇用代行サービスを開始【ジェイ エイ シー リクルートメント】
ジェイ エイ シー リクルートメントは、ベトナムで雇用代行サービスを開始する。JAC Recruitment Vietnamが企業に代わり現地人材を雇用することで、企業は現地法人を設立することなく現地人材を採用できる。現地法人設立前の実験的な海外進出、進出先の市場調査、海外進出の準備などが可能となり、コストやリスクを大幅に削減し、ベトナムでの事業をスムーズに進められる。インドネシアでは20年にわたりサービスを提供しており、そのノウハウも生かす。
APACの賃金インフレ・経済動向レポートを発表【ランスタッド】
ランスタッドは、アジアパシフィック(APAC)地域の賃金インフレや雇用への影響を国別に分析した動向レポート「ランスタッドインテリジェンス2023年度版」(日本語訳版)を公開した。インド、マレーシア、シンガポールは、賃金上昇がインフレ率を上回っているのに対し、日本は中国と並び賃金が伸び悩んでいる。各国の男女・業界別の平均月間給与も報告しており、日本は主要産業で男性の方が高く、医薬品・バイオテクノロジー業界が最大の格差となっている。