管理職研修の内容とは?おすすめの研修会社や成功させるポイントを紹介

管理職研修のイメージ

管理職研修は、新しく管理職になった人が悩みやすい課題について、解決する力を身に着けるための研修です。管理者には自分の仕事に関することだけでなく、チーム全体を見て上手く管理することが求められます。この記事では、管理職研修の実施を検討している担当者の方のために、管理職研修について徹底的に解説します。

管理職研修が必要とされる背景

管理職研修

管理職になれば管理職に求められる能力が身に付く訳ではありません。また、必ずしもプレイヤーとして優秀な社員が良い管理職になれる訳でもありません。本章では、管理職になるとぶつかる課題および求められる能力を解説します。

管理職が抱える4つの課題

会社において、プレイヤーから管理職になった際にぶつかる課題は4つあります。

1. 組織との課題
2. 関係者との課題
3. 部下との課題
4. 自分との課題

上記の課題に悩む管理職は多く、事前に管理職を受け入れる側の体制を整えるための研修が必要とされています。

組織との課題

組織との課題としては、組織の方針やルールに従いながら、限られた予算やリソースの中で最大限の成果を出すために、効率的な運営を行うことが挙げられます。

関係者との課題

関係者との課題として、他部署の社員など社内外関係者と多方面の調整・連携をしながら、その要求に応えつつ、問題を解決していくことが挙げられます。

部下との課題

部下のモチベーションや成長を促進するため、スキルに合わせたアサインやサポート、フィードバックを行うことが部下との課題として挙げられます。

自分との課題

自分に関する課題として、自分の業務と全体のマネジメントのバランスの良い配分が挙げられます。管理職は一般社員と異なり職域が広いため、セルフコントロールができていないと過重労働になりやすく注意が必要です。

管理職に求められる3つの能力

管理職に求められる能力は以下の3つです。

1. コンセプチュアルスキル
2. ヒューマンスキル
3. テクニカルスキル

コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルは、情報や知識を照らし合わせて理論的・創造的に考え、問題の本質を把握する能力です。管理職には、複雑な状況や課題を冷静に分析し、重要な要素を抽出した上で、戦略や方針を決定することが求められます。

ヒューマンスキル

ヒューマンスキルは、対人関係能力とも呼ばれる円滑な人間関係を築くためのスキルです。管理職は部下や経営層、他部署など多様な接点を持ち、意思決定や調整、育成などを円滑に進めることを求められています。

テクニカルスキル

テクニカルスキルは、業務遂行能力とも呼ばれ、業務を遂行するために必要となる知識や技術に関するスキルです。具体的には、会社や自部門の業務に関する基礎知識や技術、商品・サービスに関する知識、業界知識などがあります。業務は部署によって異なることから必要なテクニカルスキルは部署によって異なります。

管理職研修の4つの種類と目的 

管理職研修

管理職研修には、目的や対象者などに合わせてさまざまな種類があります。ここでは、管理職研修の4つの種類と目的について解説します。

1. 新任管理職研修
2. チームビルディング研修
3. 中級管理職研修
4. 上級管理職研修

新任管理職研修

新任管理職研修は、新たに管理職へ昇進した人に対して行う研修です。管理職とプレイヤーでは、求められる役割は大きく異なります。新任管理職研修を受けることで管理職の役割を理解し、組織の成果最大化に貢献するために必要なスキルや知識を身につけることにつながります。

新任管理職研修の目的は、管理職として意識転換をすることまた、業務遂行に必要なスキルを身につけることといえるでしょう。

チームビルディング研修

管理職にはチーム力のアップに取り組むことも求められます。チームビルディング研修は、ゲームやワークを通してチームで協力し、目標達成するための考え方や行動を学ぶ研修です。

チームビルディング研修は、組織の成果を最大化するために必要となるスキルや知識を学ぶことを目的として行われます。

【チームビルディング研修のポイントと注意点】期待できる3つの効果!

中級管理職研修

中級管理職研修は、管理職へ昇進してからある程度期間が経過している、新任管理職と上級管理職の間に位置する管理職に対して行う研修です。マネジメント能力の向上、チームビルディング、コンプライアンスなど多岐にわたる能力の育成を図ります。

この研修の目的として、マネジメントスキルを補強し、さらに応用力をつけることや次期上級管理職として意識を高めていくことが挙げられます。

上級管理職研修

管理職の中でも、部長以上など組織の経営者的ポジションを担う管理職に対して行う研修です。上級管理職の大きな役割は、組織の戦略立案とリスクマネジメントといえます。

これまでの求められてきた役割と今後の役割の違いを認識し、より経営層に近い位置づけを認識してもらうことが、上級管理職研修の目的です。

管理職研修の主な内容・プログラム

管理職研修
・基礎研修
・フィードバック研修
・チームマネジメント研修
・リスクマネジメント研修
・組織マネジメント研修
・コンプライアンス研修
など

管理職研修では、研修を受ける管理職の状況や身につけて欲しい知識、スキルが各企業により異なるため、最適な内容・プログラムも企業によってそれぞれです。代表的なものとしては、上記のものが挙げられます。

実際の内容・プログラムを決定する際は、自社の管理職の育成状況や経営戦略を把握しながら、現状や現場に必要な内容・プログラムを選定することが、効果的な研修を行うための重要なポイントです。

実施者視点の管理職研修におけるレポートの書き方・例文

管理職研修は開催したら終わり、という訳ではありません。今後に向けた実施レポートを作成し、実践につなげることが重要です。レポートの項目としては「研修テーマ」「研修の目的・内容」「研修企画の背景」「達成したい目標」「研修参加者の声」「今後に向けた改善点」などが挙げられます。

「研修参加者の声」や「今後に向けた改善点」は、今後の研修を改善するために重要な項目です。開催にあたってかかったコストや開催中のトラブル(トラブルが発生した場合には、その対応方法)を振り返りながら、今後どうすればよいかを具体的に記載するとよいでしょう。

また、レポートを作成したことがわかるようにしておくのも重要です。現在の関係者だけでなく、今後の関係者のことも見据え、データの保存媒体・場所についても考えましょう。

実施者レポートのテンプレート・例文

下記は研修を実施したあとに実施者が記入しておくレポートのテンプレートです。合わせて、「研修で達成したい目標」や「今後に向けた改善点」の例文もご紹介します。

研修テーマ
開催日時
会場
講師名
受講料
研修の目的・内容
研修企画の背景
研修で達成したい目標【例文】
・チーム・メンバー個人の目標設定の方法と、達成にいたるために検討すべき項目を学んでもらう。
・現状の課題を洗い出し、研修で得た知識をもとに実際に改善するための方策を出してもらう。
今後に向けた改善点【例文】
・講師と打ち合せする時間が足りなかったため、次回はもっと長めに期間を取って研修の計画を立てる。
・研修時間が長すぎて、後半は受講者の集中力が切れていたように思う。次回は短めに時間を取る、または数日に分けて開催するなど工夫するべきだと感じた。

受講者レポートのテンプレート・例文

次に、研修を受講した人に書いてもらうレポートのテンプレートをご紹介します。「成果や学び」「感想・意見」については、何を書けば良いのかわからない受講者も多いため、レポートの余白に例として記載しておくとよいでしょう。

研修テーマ
開催日時
会場
講師名
受講料
研修の目的・内容
達成したい目標
研修で得た成果や学び【例文】
・チームマネジメントにおけるメンバーの強みの見極め方や効果的なアサインの仕方を学んだ。
・コンプライアンス違反のリスクヘッジについて実践的なやり方を学べた。
感想・意見例文
・着任したばかりで不安が大きかったが、今回の研修でかなり払拭できた。
・知識を入れるだけで終わってしまったので次の研修ではロールプレイングを入れてほしい。

管理職研修を成功させるポイント

管理職研修

管理職研修を成功させるためには、開催方法や時期などの工夫が必要です。ここでは、管理職研修を成功に導くためのポイントを解説します。

5月・6月に実施する

管理職研修を開催するのに効果的な時期は5、6月です。新年度から管理職になった人にとってはやっと実務に慣れ始める時期で、管理職として求められる知識やスキルを実務と並行して修得するのに最適といえます。 また、この時期は管理職して過ごす中で、悩みや課題も感じ始めるタイミングです。管理職研修によって、悩みや課題を解決する学びを得ることにつながります。

管理職研修では、講師が一方的に教えるだけでなく、部署を超えた関係性の構築や新たな気づきを期待し、管理職同士で話し合う場を設けるとよいでしょう

明確な目標を設定する

管理職研修を成功させるためには、研修受講後のゴールイメージを明確にする必要があります。管理職には経営者・メンバー双方の視点を持ち、経営者が示した経営理念や戦略を理解した上で、メンバーに自らの言葉で伝えることが求められます。そして、メンバーのスキルアップに取り組みながら、組織の成果を最大化するために努めなければなりません。

効果的な管理職研修を企画するには、現場の課題感や管理職の抱える悩みを把握しておくことも重要な観点のひとつといえるでしょう。

研修サービスを提供する企業にコンサルティングを依頼する

管理職研修の実施には、人材育成に関する幅広い知識とノウハウが求められます。効果的な研修のカリキュラムを自社の力だけでくみ上げるのは、とても難しいといえます。

そこで、研修サービスの専門企業や外部企業へ依頼することが有効な選択です。研修サービスを強みとする企業に依頼すれば、研修テーマに精通した講師を呼び、スキルや知識を学ぶ機会を作ることができます。

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効果的な管理者研修を実現しよう

管理職には多種多様な課題があり、解決のための効果的な知識を学べるのが管理職研修です。管理職研修は新たに管理職になる人に対してはもちろん、新人管理職を受け入れる側である管理職に対しても行うことが重要です。また、管理職の段階によって求められる能力は異なるため、それぞれのステップにあった数種類の管理職研修を行うことが重要です。

管理職研修を開催するには、ノウハウを持った外部の研修会社に依頼するのが最も効果的な方法といえます。

「人事コンサルティング会社&サービスガイド100選」では、管理職研修に強い人事コンサルティング会社の紹介を行っています。


人事関係者から推薦された
管理職研修に強い人事コンサルティング会社一覧
 

  1. グロービス 鳥潟 幸志 グロービス・デジタル・プラットフォーム マネジング・ディレクター

    “社員が自律的に学ぶ文化を醸成したい”企業の期待に応えられる高品質な動画サービスです

  2. ディジタルグロースアカデミア 代表取締役社長 高橋 範光

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  3. マネジメントサービスセンター 遠山 雅弘 代表取締役社長

    戦略実行のために乗り越えるべき重要課題を特定し、最適なリーダーシップ開発とアセスメントを提供します

  4. インソース 舟橋 孝之 代表取締役 執行役員社長

    階層別研修、DX推進、HRテックの提供まで、多岐にわたるサービスで人材戦略を総合的に支援します

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  2. マネジメントサービスセンター 遠山 雅弘 代表取締役社長

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  3. インソース 舟橋 孝之 代表取締役 執行役員社長

    階層別研修、DX推進、HRテックの提供まで、多岐にわたるサービスで人材戦略を総合的に支援します

  4. インサイトアカデミー 金 珍燮 代表取締役

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