労働者の前年同月比、「増加」した企業が「減少」した企業を上回る

労働政策研究・研修機構が実施した「第4回 新型コロナウイルス感染症が企業経営に及ぼす影響に関する調査」によると、2021年5月の労働者の前年同月比は、約7割の企業で「ほぼ同じ」となっているものの、「増加」した企業割合は15.6%と、「減少」した企業割合(13.7%)を上回っていることが明らかとなった。

 企業における2021年5月の労働者の前年同月との増減の状況を聞くと、「労働者計」では約7割(70.7%)の企業で「ほぼ同じ」となっており、「増加」した企業割合は15.6%と、「減少」した企業割合(13.7%)を上回っている。

 産業別にみると、「減少」した企業が最も多かった「飲食・宿泊業」では4割弱(38.6%)の企業で「減少」しており、次いで「サービス業」(18.2%)でも2割近くの企業で「減少」している。

【労働者の前年同月比が“減少”した企業割合が多かった産業トップ3】
1位 飲食・宿泊業 38.6%
2位 サービス業 18.2%
3位 医療・福祉 17.5%

【労働者の前年同月比が“増加”した企業割合が多かった産業トップ3】
1位 情報通信業 30.1%
2位 運輸業 22.0%
3位 小売業 18.7%

 雇用形態ごとにみると、いずれの雇用形態でも「ほぼ同じ」割合が最も高いが、「正社員・正規従業員」では「増加」(15.3%)が「減少」(12.4%)を上回った。一方、「パート・アルバイト・契約社員」(「増加」8.3%、「減少」12.2%)、「派遣労働者」(「増加」8.9%、「減少」15.2%)では「減少」が「増加」を上回っている。

 2021年5月の労働者について、新型コロナウイルス感染症発生前の2019年12月と比較した増減を聞くと、「労働者計」では約6割(60.5%)の企業で「ほぼ同じ」となっており、「増加」した企業割合(17.8%)は、「減少」した企業割合(19.3%)を下回っているが、両者の差は1.4ポイントに留まっており、増減の程度も概ね2割程度以内に収まっている。

 産業別にみると、特に「飲食・宿泊業」では68.4%の企業で「減少」し、「減少」割合が「増加」割合を57.3ポイント上回っており、「小売業」(27.0%)でも3割近くの企業で「減少」し、「減少」割合が「増加」割合を9.6ポイント上回っている。一方、「情報通信業」では39.4%の企業で「増加」し、「増加」割合が「減少」割合を27.9ポイント上回っている。

 また、2021年5月時点と比較して、1年後の労働者の増減の見込みを聞くと、「労働者計」では6割以上(63.5%)の企業で「ほぼ同じ」となっているが、「増加」する見込みの企業割合(28.0%)が「減少」する見込みの企業割合(8.5%)を大幅に上回っている(両者の差は19.5ポイント)。

 調査は、2021年6月1日~15日、インターネット調査会社のモニター登録企業(従業員無しを除く)の全数にあたる1万1622社を対象にWebで実施し、3769社の有効回答を得た。

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